つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

令和6年3月の読書感想文⑱ もぬけの考察 村雲菜月:著 講談社

北海道十勝に所縁のある作家さんになります。御書印集めの際、POPを見て購入を決めました。 もぬけの考察 村雲菜月:著 講談社 個人蔵 第66回群像新人文学賞受賞作となります。 すごく不思議というよりは、ホラーに近い作品集になります。 マンションの一…

令和6年3月の読書感想文⑰ 狭小邸宅 新庄耕(しんじょうこう):著 集英社文庫

ブラックな仕事小説かと思いきや、という作品です。面白かった。 狭小邸宅 新庄耕(しんじょうこう):著 集英社文庫 個人蔵 主人公は不動産屋に勤める営業。 成績は芳しくなく、生活も荒れていきます。 プレッシャー等もあり、まさしくブラックな職場。 こ…

令和6年3月の読書感想文⑯ 人を喜ばせるということ 小山薫堂:著 中公新書ラクレ

純粋に興味を引いたタイトルです。どういうことなんだろう。 人を喜ばせるということ 小山薫堂:著 中公新書ラクレ 個人蔵 小山さんが行ってきた「人を喜ばせる」行為は、サプライズです。 日本はあまりみない光景だと思います。 しかし小山さんは徹底してサ…

令和6年3月の読書感想文⑮ サード・キッチン 白尾悠(しらおはるか):著 河出文庫

ブレイディみかこさんの本が好きな人には向いている、考えさせられるお話です。 サード・キッチン 白尾悠(しらおはるか):著 河出文庫 個人蔵 この本を読もうと思った経緯は忘れてしまったのですが、読んでみて、なるほど、そういうことかと得心が行きまし…

令和6年3月の読書感想文⑭ 声の在りか 寺地はるな:著 角川書店

読後に思ったことは、この本のタイトルをつけたことが凄いと感じました。 声の在りか 寺地はるな:著 角川書店 個人蔵 いわゆる「学童」が物語の舞台ですが、そこを利用するこどもたちには様々な事情が隠れています。それはこども自身の問題であったり、親の…

令和6年3月の読書感想文⑬ 無駄花 中真大(なかまさひろ):著 講談社

ダークな、というほどではないのですが、底辺を底辺と感じさせないいっぽうで、無常さを感じさせる独特の味わいを持たせた作品でした。 無駄花 中真大(なかまさひろ):著 講談社 個人蔵 第14回小説現代長編新人賞 奨励賞受賞作品です。 しかしながら作品…

令和6年3月の読書感想文⑫ 女性ジャズミュージシャンの社会学 マリー・ビュスカート:著 中條千晴:訳 青土社

なかなか難しい感じの本です。ただタイトルにジャズという文字があったので、読んでみようと思いました。 女性ジャズミュージシャンの社会学 マリー・ビュスカート:著 中條千晴:訳 青土社 個人蔵 原書の刊行はかなり前ですが、日本での刊行はつい最近。い…

令和6年3月の読書感想文⑪ オルガスマシン イアン・ワトスン:著 大島豊:訳 竹書房文庫

欧州や米国ではその内容の過激さから出版を断られたといういわくつきの小説です。 オルガスマシン イアン・ワトスン:著 大島豊:訳 竹書房文庫 個人蔵 この世界の主人公は「カスタムメイド・ガール」という、男たちの妄想と欲望を反映させたアンドロイドの…

令和6年3月の読書感想文⑩ A New Path for BiSH Members. ㈱SW:発行

BiSH解散後のインタビュー集となります。 A New Path for BiSH Members. ㈱SW:発行 個人蔵 文章だけではなく、グラビアも織り交ぜての刊行となりました。当時まだBiSH関連の様々なアカウントが動いていた頃に告知がなされ、即買ったことを憶えています。 解…

令和6年3月の読書感想文⑨ それでも会社は辞めません 和田裕美:著 双葉文庫

とても強い、いいタイトルだなと思い購入しました。 それでも会社は辞めません 和田裕美:著 双葉文庫 個人蔵 「わたし(から)はこの会社を辞めません」 このワードが強く残る作品です。 現代であれば、「こんな会社辞めてやる!」的な要素が多いはずなので…

令和6年3月の読書感想文⑧ 鯨の岬 河﨑秋子:著 集英社文庫

新しい北海道文学を確立した河﨑さんの中編集になります。 鯨の岬 河﨑秋子:著 集英社文庫 個人蔵 表題作のほか1編を収録。 いずれも「過去そこにいた(またはあった)北海道内の土地」を題材としており、そこに人間の営みと言いますか、邂逅を織り込んでい…

令和6年3月の読書感想文⑦ 地下芸人 おぎぬまX:著 集英社文庫

ドラマとして面白い、芸人の姿を見ることが出来ました。 地下芸人 おぎぬまX:著 集英社文庫 個人蔵 なかなか売れないお笑いコンビが主人公ですが、解散話が持ち上がります。 その間に渦巻く様々な感情は多くの芸人の心情を代弁しているのではと思うほどです…

令和6年3月の読書感想文⑥ 方法序説 デカルト:著 谷川多佳子:訳 岩波文庫

教科書に出ていた本を少しでも読んでいくということやっています。 方法序説 デカルト:著 谷川多佳子:訳 岩波文庫 個人蔵 解説を読んではじめて知ったのですが、まずデカルトの最初の著作であること。 そして、正式な名称は「理性を正しく導き、学問におい…

令和6年3月の読書感想文⑤ 純喫茶パオーン 椰月美智子:著 角川春樹事務所

純喫茶、というワードに惹かれて読みました。 純喫茶パオーン 椰月美智子:著 角川春樹事務所 個人蔵 主人公の「ぼく」が、いくつかの「点」で見た出来事を綴った、ちょっと不思議な作品。 こういった純喫茶は果たしてどれくらいあるだろうと思いつつ、そこ…

令和6年3月の読書感想文④ 恋愛の発酵と腐敗について 錦見映理子:著 小学館文庫

ずいぶん哲学的なタイトルでしたが、ページを開けばそこにはただただ人間という真理がありました。 恋愛の発酵と腐敗について 錦見映理子:著 小学館文庫 個人蔵 恋愛モノでした。 生き方を変えようと努力と行動を起こす人は現実社会にも多くいます。 しかし…

令和6年3月の読書感想文③ 退職刑事 永瀬隼介:著 文春文庫

これもまた底辺か、と思わせる、警察という呪いにかかった人たちの物語。 退職刑事 永瀬隼介:著 文春文庫 個人蔵 短篇集となり、全5篇を収録。 そこに登場する刑事(元もつく)は、どこか「寂しげ」で、「掠れて」見えます。 警察、特に刑事という職業は特…

令和6年3月の読書感想文② 赤目四十八瀧心中未遂 車谷長吉(くるまやちょうきつ):著 文春文庫

なんとも泥臭い作品です。そこを見事に書いています。 平成10年の直木賞受賞作品となります。 赤目四十八瀧心中未遂 車谷長吉(くるまやちょうきつ):著 文春文庫 個人蔵 決して裕福とは言えない環境で生活し続けていく、ちょっと普通じゃない人たちの息…

令和6年3月の読書感想文① 海と毒薬 遠藤周作:著 新潮文庫

巨匠の作品を読む機会は少ないのですが、これは雑誌のブックガイドで推されていた一冊。そんなに厚くない本ですが、とても重みを感じました。 海と毒薬 遠藤周作:著 新潮文庫 個人蔵 実際にあった事件を題材に小説を書き上げた、という点で、自分が読もうと…

2024年3月の創作

短歌 命見ゆ 生きんとする振舞を 見た人我が命を見る そのときの 忙しさの波がある 乗り越えられる 根拠はないが 雪解けの 合間に見えるアスファルト ひと吹きの風で 一色に染める 仕事に疲れたときは ただただ猫を愛でている そうして癒されることを実感す…

今月のねこ。

昨年と比べると、雪の少ない冬になっています。 しかしながら、雪が融けるほどの暖かさを迎えたあとに一気に冷え込むのは、拷問です。 そんな中、うちのねこ様は 元気に寛いでおります。 体重は増減がまだあり、安心できない状態です。 ただ現在、動物病院か…

苫小牧市初の御書印参加店を訪ねる。

昨年11月の更新で、北海道苫小牧市で初の御書印参加店が誕生しました。 すぐに伺うことはできなかったのですが、12月に札幌市に行く用事があったため、その際に訪れています。 店舗名は㈲三光堂書店さんになります。 インスタ https://www.instagram.com/san…

道南方面の御書印を集める②

函館蔦屋書店より間が空きます(道東周回後)が、次の店舗は北斗市にありました。 未来屋書店上磯店になります。 www.miraiyashoten.co.jp 店舗は上磯イオンの中にあります。 売り場も相応に広く、楽しめる環境となっていました。 この日はあまり時間がなか…

道南方面の御書印を集める①

本日現在、道南地方に御書印参加店は2店舗あります。 以前は参加店はありませんでした。 ただ昨年、時期はずれますが函館市に一軒、北斗市に一軒と誕生していましたので、時間があるときに寄ってきました。 まず最初の本屋さんは、函館蔦屋書店です。 www.h…

アマノフーズ頒布会【2月】

プレミアムコースで申し込んでいた、アマノフーズ頒布会。 これもこの2月が最後となり、先日届きましたので早速中を確認してみることにしました。 www.amanofd.jp 外箱はいつもと同じサイズのものが届きました。 この中には 2種類の箱が入っています。左が…

ひだまり本舗【エベレストパーカー】を購入しました。

ひだまり本舗とは、肌着を主にリリースしているメーカーです。 www.hidamarihonpo.com 正直、「ダサさ」を感じさせるものもあるのですが、ポテンシャルはかなりのもの。 一部商品をのぞいてはちょっと着膨れするものの、保温性は抜群です。 そのなかに、いつ…

その書籍代、オラにくれ。

北海道新2月12日の20面、第3社会面で【二階氏「書籍代」3400万円】という文字が並びました。キックバックを巡る報道から次々出てくる不審な内容ですが、本に3400万円も本当に使ったのだろうか、という疑問が噴出しています。 それでも無理はある その後、購…

本日休みます。

体調が最悪で、回復の見通しがたっていません。 本日ブログはお休みします。 明日も休むかもしれません。

明るみになれば終わり。

日本農業新聞1月10日1面にある「四季」にて、報道をにぎわせた「キックバック」について書かれていたので読んでみました。 国会議員であっても錬金術に誘惑される つまりは労力を極限まで少なくしたうえで、手元に集まる金を増やしたいということになります…

まだ「育つ」。

日本農業新聞1月12日のワイド2 北海道(10面)にて、 「大雪山自然学校 団体部門で優秀賞」との小さな見出しが載りました。 「森と人を育てるコンクール」というものが行われたようです。 大雪山自然学校の前身は、「NPO法人ねおす」という団体で、札幌や東…

縁は異なもの。

北海道新聞1月26日の地域の話題、13面に「隈研吾さんの新八雲町役場設計」という見出しが載りました。ネットでは「どうして隈研吾が八雲町役場の設計を」という記事が出ていたので、そのつながりがわからないという人がいたのでしょうね。 この記事では、携…