ずっと前に ずっとずっと昔に ぼくとあなたは手をつないだ
それはずっと 今もずっと 離さずにつながっていることを知ってるかい?
それはたった数年前の出来事なのかもしれないけれど
実は1万年以上も前から手をつないでいたんだ
だから、いまこのときに再び手をつないでいるという実感が訪れたんだと思うよ
ずっと その手をつないだままでいたい
それは 誰もが抱く夢のようで 誰もが目指す目標のようだ
だから人は目指すし 諦めないのだと思うよ
いまは 便利な機械があるから混乱しちゃうけど
連絡が来なくなったからといって 音信不通になったからといって
それが手を離したという証拠になるのかい?
だって ほんの少し前にはそんな機械すらもなかったのにさ
何をそんなに便利な世の中にあぐらをかいているの?
どうしてもっと自分で動こうとしないの?
そんなに自分では動きたくないの?
それは結局は「逃げ」だってことにいいかげんわかってよ
ひとは それぞれ目指した場所がある
ひとは それぞれにつないだ手がある
あたたかい手
つめたい手
おおきな手
ちいさな手
ちからづよい手
やさしい手
その手をつないだからには 決して離さないと決めた瞬間がある
この手だと こころに決めた瞬間がある
いまはどんなに無力を感じても
いまはどんなにやりきれなくても
いまはどんなに届かなくても
その手は 決して離してはいないという覚悟が つないだ手の強さを緩めずにいれる
ぼくはかならず その手をつなぎつづける
実感はなくても その感触は忘れても
1万2千年前につないだ記憶は いまでも鮮明に残っている
忘れるはずないだろ この手だと決めたんだから
だから その瞬間を求めて 苦しくても活きているんだ
だから その実感を求めて 壊れそうでも活きているんだ
だから その手を求めて 死にたくても活きているんだ
この手に力を込める
これまでのプロセスにおける悔しさや悲しさ 無力さや諦めない気持ちを乗せる
そのために必死でこの人生をプレーすると決めた
それが こうだと定め 覚悟を決めた道だから
だからぼくは きょうもイメージを続ける
理想のプレーを
理想の人生を
理想の手のつなぎかたを
-プロ野球日本シリーズ第5戦 日本ハムファイターズ 西川遥輝選手によるサヨナラ満塁ホームランに感動して-
※日本シリーズにおけるサヨナラ満塁ホームランは史上2人目
きょうまでに読んだ本
人間は瞬間瞬間にいのちを捨てるために生きている。 岡本太郎 文庫ぎんが堂
東川町ものがたり 町の「人」があなたを魅了する 写真文化首都「写真の町」東川町 編 新評論