つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

at the my stage.

春の到来を宣言する青空が この世界を覆い尽くす

 

冬の終わりを告知するかのように 滴り落ちる水滴がリズムを奏でる

 

マンホールの周りからアスファルトが見え

 

木の根の周りからは大地と木々の生命が垣間見える

 

目には決して見えないが 目に見えるものの多くが実は生きているのだという事実を実感する

 

 

 

 

 

始まるものがあれば 終わるものもある

 

繋がるものもあれば 離れるものもある

 

こうだと決めたものもあれば ころころと変えていくものもある

 

あのときこうだと決めた 確信した何かは いつしかその目的が厚い氷に被さってしまい 信念もそしてその先の目標も他のものにすり替わってしまう

 

それを気づくことができずにいるひとは じつはこの国の人口くらい軽くいる

 

 

 

 

じぶんの過ちを認めずに 他人の過ちを責めるひと

じぶんの正しさを証明するため 他人の正しさを否定するひと

感謝の気持ちやことばだけを使っていればいいと ほんとうのことから目を背けるひと

肝心なことはわたし自身が為さず、他の存在が大きく動かしてくれるという魔法のようなことにずっと依存しているひと

 

きりはないが いまこの世界はこんなことを抱えているひとでごまんとしている

 

 

 

 

 

いつからこの国は この世界は この光景は

現実から逃げるような教えばかりが蔓延するようになったのだろうか

 

まるで 明日からダイエットを始めると言い聞かせながら甘いものを頬張っているようだ

 

 

 

 

ひとが たがいの主張を譲らないとき

 

自然とそのことばには冷徹さの鎧が装備され 相手のことばから身を護ってしまう

逆に主張という斬撃を与えるための槍か大剣を構え プライドを打ち砕くべく全力で振り下ろす

 

そんなことを ひとはとくに後悔もせず ときにためらうことなく犯してしまっている

 

じぶんはわるくない と、つぶやきながら。

 

 

 

 

 

これまで たくさんのひとと手をつないできた

そのひとたちとは今でも手をつなぐことができているわけではないけれど

お互いの前途を祈って離した手もあれば

もうあなたとはわかりあえないと言われて力を抜かれた手もある

 

その手のぬくもりは 緊張を解きほぐすものから瞬間的にその表情を変える

ことばにならない意思表示が その爪先から迸っている

 

 

 

 

ぼくがその手を離したの?

 

あなたが離したのではないの?

 

 

 

ぼくは離していないんだ

まだいまも つないでいるんだ

その感触を 遠ざけているだけだって思いたい

 

ひとによって何かの定義は異なるように

手が離れたかもしれないことについての見解はそれぞれ違うだろう

 

 

 

 

ぼくの気持ちを伝えるよ

 

「ぼくはいまもずっとつないでいる 離していないよ だけど きみがぼくに放ったことばとともに きみはこぶしをつくったんだ そう思っている」

 

 

こんなことを伝えたところで どうなるわけでもないのに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日から ずっとぼくの傍らで「無力」を囁く声がしている

ときおり その声のままに進もうと考えたこともある

理由は単純だよ 無力の意味をわかっているでしょ?

「何かが出来る」と信じてやまなかったことが 致命傷になったんだから

 

 

 

あらゆる力が抜かれていく

 

このまま眠れたらいいのにと 目を瞑る前に何度思ったことだろうか

 

 

 

 

 

だけど 目を瞑った暗闇がぼくに見せてくれたのは まったく違う光景だった

 

それは決して綺麗な光景ではないけれど 生きることの本来の姿を映したものだった

 

 

 

 

その光景を見たから ぼくはいまもここにいる

片方では無力を囁く声を聴きながら

もう片方ではこの世界そのままの声を聴いている

 

まるでスタック・ラインで遊んでいるような感覚だけれど

いつ奈落に落ちてもおかしくない場所で あのときのぼくたちにとっての脅威になろうとしている

 

 

それは決して 本を読んだことでも 何かの教えを受けて身につけたものではなく

これまで開けてこなかった扉を あなたのひとことで開けたということ

その 軽やかな覚悟は 泥の中から芽を出す蓮華のようなものだ

 

 

 

 

もう 顔を合わせることがないかもしれない

すれ違うことがあっても お互い気づくことはないかもしれない

そう思いながらも きょうまでずっと 忘れずにいる

 

 

きみはもう 路傍の石のようにしか感じないかもしれないけれど

 

ふしぎと 想いつづけている ふしぎと 忘れることがない

忘れようと葛藤したこともある でも無理だった

これほど想うということを続けているのは 初めてではないだろうか

 

人類が宇宙に憧れる以上の期待と

地球から武器による争いという悪夢が無くなることへの祈りと

ぼくが1万2千年前からぼく自身に課してきた「誓約」と「制約」があることを知り 軸となって形成していることの揺るぎなさ

 

 

ぼくだけが出せる色で ぼくだけが綴れることばで

ぼくはずっと 種を蒔いていく

広い公園だったり 小さな神社だったり どんなところでも

ぼくがもうこの場所にいなくとも その種が芽吹き 花が咲けばいい

 

ぼくはことばでつたえたいいきものだ

でも ことばではつたえられないものがあるというのも 何となくわかる

だから できることを ていねいにやっていくだけ

 

 

 

 

 

 

お味噌汁をつくるように

ハンドドリップで珈琲を淹れるように

ブログの記事や 友達への手紙

そして何より 生き抜くこと

 

 

まだ たくさんのことはできやしないけど それくらいでもできれば上出来さ

 

 

この先 道が続けばもっと いろんなことができるようになるから

 

 

 

 

 

それがわかっているから 

きょうもなんとかなっているよ

 

春の冷たい空気に鳥肌がたち 雪解け水が地面に落ちて当たる音を聴きながら

洗濯物を 片っ端からかけていく

 

 

不思議と清々しさを感じた時間だった

それが ありがたくて仕方なかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きょうまでに読んだ本

 

メグル 乾ルカ 創元推理文庫 (75)

人生がときめく片づけの魔法 近藤麻理恵 サンマーク出版 (76)

光る牙 吉村龍一 講談社 (77)

地域の誇りで飯を食う! 真板昭夫 旬報社 (78)

インバウンドマーケティング ブライアン・ハリガン ダーメッシュ・シャア 川北英貴:翻訳監修 前田健二:翻訳 すばる舎リンケージ (79)

ブとタのあいだ 小泉吉宏 メディアファクトリー (80)

ほんとうの味方のつくりかた 松浦弥太郎 筑摩書房 (81)