つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

止まり木

昼食後、誘われるかのように少し離れた社に向かった

 

 

f:id:maruyamabase:20180321232157j:plain

 

意外なことに、社の先には海が広がっていた

 

春のにおいがする海だった

 

 

f:id:maruyamabase:20180321232249j:plain

 

 

どうして街中に流れる風は冷たいのに

 

海から届けられる風はこんなにも温かいのだろうか

 

そこにはなぜか 人がかかわっているように感じた

 

自然はときに無慈悲だが その恩恵はなにものにも変え難いことがあると感じた

 

 

 

潮風に包まれながら仕事をし、そして束の間の休息を過ごした

 

そこには楽しさも 疲労も 積もる想いも

 

寄せては返す波のように行ったり来たりしていた

 

 

 

夜の街を歩くと ひとつの酒場を見つけた

 

バーではあるが 酒場という名のほうがふさわしいように感じた

 

3杯のショートカクテルをガソリンのように流し込む

 

そうでないと 自分の想いを動かすことはできないと感じた

 

f:id:maruyamabase:20180321232739j:plain

 

店内を見渡すと 日中に訪れた社のお札が貼られていた

 

そうか、と内心納得し 感謝の杯を掲げた

どうやらここへは連れてこられてきたようだ

 

 

この止まり木で休め

 

ここで蓄えろ

 

成功ばかり気にするな

 

まずはお前が動け

 

お前が語れ

 

お前が示せ

 

お前がその姿を見せろ

 

お前でいることを忘れるな

 

それがわかったら この酒を飲め

 

そしてまた 歩き出せ

 

 

 

そんな荒っぽさを感じていた

 

とてもいい時間だった

 

 

 

酒場のカウンターは ときに止まり木と呼ばれることがある

 

休むという感覚ではなかった

 

その場に立ち止まり 何かを蓄える

 

それは今後の自身にとって 息することと同じくらい大切なことのように感じた