つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

八雲町で行われた読書会に参加して、実感した「力」の話。

昨日は早番シフトの予定だったのですが、シフトを変えてほしいと言われたので遅番のシフトに変更。午後と夜からイベントが催された勤務先の「ら・ふも」は、とても賑やかな1日となりました。

 

午後からの催しは4店舗共同開催のワークショップ。

内容はアクセサリーなどの「モノづくり」で、毎月行われているようです。

モノづくりのイベントは、都市圏であれば頻繁に見るであろうイベントなのですが、地方ではそうはいきません。とても貴重な機会になるのです。宣伝方法についてはまだまだ改善の余地がありながらも、たくさんの親子連れが来店され、微笑ましい光景が店内いっぱいに広がっていました。

 

モノづくりのイベントは、いろんな意味で効果があると感じています。

何より五感を通して刺激を与えてくれます。その刺激は創作活動や勉強など、様々な方向へ向けられます。自発的な行動を促しますし、自立の一助にもなると考えています。

木育のイベントでもマイ箸づくりなどのかんたんなワークショップを行ってきましたが、年齢に関係なく、目をキラキラさせながら自分だけの作品を創りあげていくさまがとても印象的でした。

 

 

 

さて夜はといいますと、これまた定期的に行われているという「読書会」。

これに参加する意味もありまして、遅番シフトとなったわけです。

 

  

これまでぼくは読書会というものに参加したことはありませんでした。

個人的にとか、ブログ内で本をかんたんに紹介することはありましたが、催しの中で本を紹介するのは未経験です。会の中身を聞きますと、あらかじめ設定した時間内に本の紹介と質疑に応じるというもので、誰かが本の紹介をしているときには、メモ紙などにその感想を書き、紹介者に渡すという流れになっていました。確か全国大会規模だったと思うのですが、ビブリオバトルのことが取り上げられており、「伝える」「表現する」ことの大切さを感じたことがありました。

 

結果としてぼくは仕事をしながら会に参加したため、本の紹介が最後のほうになってしまいました。主催者にはご迷惑をおかけしたと思います。次回は仕事を気にせず参加したいと思います。

 

ではここで、ぼくがどんな本を紹介したのかといいますと・・・

f:id:maruyamabase:20180415111647j:plain

 

 

 

 

 

「詩人なんて呼ばれて」 新潮社

語り手・詩:谷川俊太郎

聞き手・文:尾崎真理子

 

という本でした。

 

八雲町図書館で借りてきた一冊になるのですが、谷川さんの歩まれた人生をインタビューで振り返りつつ、そのときに編まれた詩を当てはめて思索をしていくといったような作品です。

 

本の中では青色に染められたページがあり、そこはすべて詩の紹介となっています。

また冒頭では書下ろしの詩も収録されていますので、お時間があれば是非手に取っていただきたいと思います。

 

 

 

かんたんにその本の紹介をし、どうしてその本を紹介したかったかを話して質疑に移ったのですが、ぼくが詩作をするということについて「いちばんたいへん(難しい)ことは何か」という質問がありました。それに対してぼくは

 

「表現したいことについてぴったりな語句が見つからないことが一番難しい」

 

と答えました。

 

 

 

それが解決されずにボツになった作品があるくらいですから、表現または「伝える」ということについては結構考えてきています。個人で楽しむ範囲ではありますが、詩作をするときは完全何かに酔っているといいますか、没頭しているような感覚になりますし、情熱を以てペンを走らせることもあります。その中で息詰まるのが、「いま考えていることや思っていることをどのような語句を使えば正確に表現できるだろうか」ということなのです。そしてこれは詩作に限らず、いまこうして書いているブログや、仕事の会議の場などでも一緒です。なのでぼくは、個人で嗜んでいる詩作が、コミュニケーションすべてに活きてくるという感覚を実際に得ています。

 

 

 

この本を紹介したことによる参加者の衝撃や、自分が話していることについての共感を得るなど、個人的にも得るものが多くあったイベントとなりました。次回はゴールデンウィーク中に開催する予定とのことなので、タイミングが合えばまた話してみようかなと思いました。

 

 

 

 

さて昨日はイベントで忙しかった中で、こんなことを試験的に始めてみました。

 

 

 

f:id:maruyamabase:20180415111807j:plain

 

 

札幌のイベントでもたびたび行ってきた、手淹れ珈琲の提供です。

目的はいろいろとあるのですが、ぼくという人がいることを知ってもらうことが第一かなと勝手に考え、アメカジに身を包み、慣れないエプロンを着用して、カウンターで珈琲を淹れています。まずは限定開催なので、この「ら・ふも」で珈琲のいい香りを漂わせるとともに、ちょっと変わったことをやっている人がいるとでも思っていただければめっけもんかなと思っています。

 

 

読書会というイベントは、本を共通のツールとした「想い」の交流である。

そんな風に感じた、日曜日の午前の出来事でした。