つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

【活動報告】木育ファミリー総会にて、白樺づくしのワークショップを体験しました。

木育ファミリー総会が無事に閉会し、野外で昼食の後は「白樺(またはシラカンバ)づくし」と題し、さまざまなワークショップが開催されました。今回の日記は滞在1日目に行ったワークショップを紹介したいと思います。

 

 

 

最初に行われたのが「樹皮を剥がす」というワークショップ。

 

これは1日目と2日目両方行われる予定でしたが、2日目が大雨のため結局は1日目の実演のみになってしまいました。

 

説明を聞きかじったところによりますと、正しい手順で白樺の樹皮を剥がしますと、その部分が再生するそうです。通常であれば樹木はその樹皮を剥がされますとそこから衰退がはじまっていきます。つまりは一度剥がされた樹皮は再生しないということです。そういった視点からでも、白樺はほかの樹木とは違った特徴を持っています。

 

 

 

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そしてこの樹皮は、水を通さないという性質を持っています。

 

この特性を活かし、北海道に永く生活しているアイヌの人たちはこれを生活用具に加工して使用していたそうです。もちろん、装飾品としても活用していたとのこと。先人の智慧は、ときにインターネットを凌駕することもあるようです。

 

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この日は剥がした樹皮を下処理し、加工するまでのプロセスと、そこから幾つかの品を作るという流れで進みました。

 

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下処理についてかんたんに説明しますと、以下のフローが必要となります。

  1. 樹皮が丸まらないようにする(重石などを乗せて樹皮を伸ばす)
  2. 樹皮の表面を剥がす(白い部分)
  3. 加工の際は蜜蝋などでつやを出すとともに素材の補強を行う

 

これが済みましたら、任意の大きさにカットし、しるしをつけて加工の開始となります。

 

 

 

手初めは「カップホルダー」を制作しました。

 

 

制作には型紙がありましたのでこれを樹皮のうえに重ねてペンで線を引き、はさみなどで切っていきます。

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次に用意した紙コップに樹皮をあてて丸め、おおよその位置を確認します。

予め穴を開けるためのしるしを型紙をもとにつけていますので、それを参照します。

キリで穴を開け、縫物をするように針に糸を通し、縫っていきます。

往復しましたら、ネームプレートなどをくくりつけ、完成となります。

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その他、装飾品を作っていきます。

 

材料は細長い白樺の樹皮を8本用意します。

蜜蝋でつや出しと保護を行います。

それが終わりましたら、結わいつけていきます。

何と説明すればいいかわかりませんが、写真のような結わいかたになります。

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そして先端と先端をひねるようにしてくっつけ、ボンドを塗って洗濯バサミで固定。このまま放置して固まるのを待ちます。

これを2つつくり、最後にそれらをボンドでくっつけて再び固まるのを待ちます。

 

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手先がまったく器用ではないため、何度もやりかたを聞く始末(笑)

恥ずかしさを覚えながらも、何とかこなすことができました。

 

 

 

 

そうこういっているうちに外は夜に。

 

 

 

信号機や街灯だけが明るさを主張する、蒸し暑い夜がやってきました。

 

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