時期が前後してしまうのですが、先日八雲町農林課の係長から
「大学生の林業研修を見学してみるかい?」
とのお誘いを受け、参加してみることにしました。
思い返せば休日には何かと予定が入り、休みらしい休みがなくなってきていました。
その後も休みなのに休みではない日々が続き、現在に至ります。
林業研修というのは、中々身近に感じることができないものでした。
例えば農業・漁業・酪農や畜産などは、比較的現実的に想像ができるかなと思います。
しかしながら林業はそこに至るまでのアプローチというものがどうにもわかりませんでした。それが今回、町農林課の取り計らいによって一端ながらも感じる機会に恵まれました。
本来の研修日程は4日間ほどだったのですが、ぼくはそのうちの2日間参加させていただきました。
参加した日のスケジュールを書いていきますと
1日目
・木の苗木を育てる職場の見学と体験
・木の伐採と重機に乗っての作業体験
・懇親会
2日目
(頂上を目指すグループと、中腹までのグループにわかれる)
・黒松内町にあるブナ林トレッキング
(こちらも2グループにわかれる)
・黒松内ブナセンターにて職員によるブナの説明
と、結構盛沢山。
とみーは2日目の夕方に失礼し、研修終了となりました。
学生はその後、懇親会やら観察研修のその後などを聞いたようです。
林業と言いますと、ぼくの場合は「神去なぁなぁ日常」なのです。
あそこから林業というものが視界に入ってきました。
現在はボランティアなどで森や林といった木のなかに入っていくことがありますが、
それまでは林業というものは想像の世界でしかありませんでした。
しかし今は、情勢が変わってきています。
木を大切にする、木を適切に管理するということの大切さを、浸透させる動きに変わってきています。
以前は「自然は自然に任せておけばいい」「人間が何か手を施してはいけない」
という認識が根強くありましたが、この認識も覆ってきています。
かんたんに言いますと、この主張を続けていますと、その土地の自然は大打撃をこうむることになる危険がすごく高くなります。
林業といっても、単純に「木を伐る」だけがお仕事ではありません。
それは研修に参加して、恥ずかしながら初めて知りました。
かんたんに言えば、林業は「森や林、山といった自然を、総じては地球を守る仕事」になります。
その位置づけがまたぶっ飛んでいるのですが、よくよく見ていくとどれだけ大切なのかがじわりと見えてくるのです。
人はよく、水の大切さを説きます。ちょっと横道にそれますと、この水はどこそこの水で、何何が入ってて・・・という話になります。それはこれだけ健康にいいのだという話も出てきます。しかし、その水源の話はしても、その水源を維持するための話は出てきません。それぐらい、直結していない人が多いのだと思います。
しかしながら、この産業にどんどん若者が加わってきています。
それは大きな「うねり」のようなもので、時代の変化とともに仕事の環境も変わっていきます。それは人間のためでもあるけれど、何より自然のためであることが大きくなってきています。
そんなことを感じながら、森林組合のかたの話を聞いたり、懇親会で鹿肉や熊肉をいただいておりました。
鹿肉はそれこそ「ジビエ」なるものでいただいたことはあるのですが、熊肉はほんとうに初めて。今回は「熊鍋」というものでいただきました。美味しくいただきました。
八雲町に来て、猟友会へのお誘いもいただいています。
加入には猟銃免許の取得が必要とのことなので、要相談なのですが、補助制度もあるようなので、今後の生活も考えて決めたいと思います。
現代の若者が林業をどのように考え、仕事をしていくか。
それはぼくには想像がつかないものですが、願うことはこの先の日本にとって良いものであることを願うばかりです。