今週はずっと早めに家を出ていた。
なんだか、自宅ではない場所で、ひとりの時間が欲しかった。
2階にある家を出て、階段を下りて下界に足を踏み入れる。
今朝も息は白く、水たまりには氷が張っていた。
吉田川沿いを、駅前に向って歩く。
駅からは役場のほうに向って方向転換をする。
この道はその昔、国道だったそうだ。
つまりは、発展の要だったということ。
道の流れが変われば。
それを実感する光景だった。
現在は道道となった道をひたすら歩く。
そして信号を曲がり、踏切にさしかかる。
この踏切からは、公民館や梅雲亭が見える
もう、見慣れた光景のはずだった。
踏切を渡って右側に歩を進めると、役場近くのコンビニが見えてくる。
幾度となく、このコンビニで朝食や昼食、珈琲などを買った。
朝いる店員さんにはおそらく、顔は覚えられているだろう。
素性はひょっとしたら、知らないかもしれないけど。
ちなみに、変形交差点が多いような気がした。
そこから少し歩けば、八雲町役場がある。
ここに公用車と店舗の鍵を借りて、車でら・ふもまで戻る。
数えてはいないけど、こんなに早く最後の日が来るなんて考えもしなかった。
だからこそなのかもしれない。
一歩を噛み締めて踏みしめて、15分という通勤時間を抱きしめたかった。
人によっては嫌な道のりなのかもしれないけれど、ぼくにとっては発奮する準備をするためのインターバルだった。
存在すら知らない人は確実にいるけど、その銀河の中でひとつぶの星のように、その輝きで主張していたのです。他の光りに混ざっていたのだろうけれど。
今日という1日も、ぼくはここ八雲町で生きていました。