真っ暗なところにいると
どんどん自分がいまどこにいるのかわからなくなる
真っ暗なところにいると
自分が動いていても果たして移動しているのかが不安になる
真っ暗なところにいると
明かりが見えないことへの不安を覚える
真っ暗なところにいると
何故だか沈みたくなる
夜でも実はそれなりの明かりがあったはずなのだけれど
100メートルそこそこの暗闇に足がすくんだ
どれだけ走っても明かりは近づかないように思えたし
自分は別世界にいるものと錯覚した
この世界からいなくなる
最早どうにも思う人なんて少ない
それならばいっそと思ってしまうことが
この闇を誘ってしまったならばそれこそが罪なのかもしれない
ここ数日の夜空には都会では見えないほどの星々が瞬いているのに
その光は地球の地上までは届かない
実はこんなにも空は明るいはずなのに
自分はどんどん闇に堕ちていく
浮上するきっかけが離れていく
いつか誰しも愛想を尽き
引き上げてはくれなくなった