肉眼では数多の星をこの目にすることが出来るのですが、カメラレンズを通すとこの通りで、その臨場感が伝わってくることはありません。
この撮影場所にビルはなく、また、住宅地からも離れた場所となっていますので、夜の晴れた空には教科書にしたいくらいの星空があらわれます。
この日も、しばらく雲上の世界に見とれていました。
日が変わろうか、という時間の空です。
実は夜10時くらいに電話が鳴り、お産を迎えている牛の状態を確かめて欲しいとの連絡が入りました。
職場の牧場では、牛の出産に際してデジタル体温計(のようなもの)をセットします。
この場所に来て知ったことですが、初めてお産を経験する牛と、既にお産を経験している牛とではそのケアに違いがあります。今回出産を迎えている牛は初めてのお産となっているため、陣痛や出産のタイミング等に職員はやや敏感になります。
ある程度の下準備を進めつつ、職員を待つ間牛と見つめあい(笑)、そして空をひたすら眺めていました。
その後、仔牛が無事に生まれたようですが、時刻は丑三つ時とのことでした。
この日は牛の鳴き声があちこちから聞こえてきていて、とても賑やかでした。
氷点下を感じさせる空気ではありましたが、それがいっそう、星の瞬きを強めていたように感じました。