つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

整理棚からひとつかみ。 ジャズ編 その235(終)

LOVE IS REAL

 

tower.jp

Ulf Wakenius


ACT 9459-2(DUJ-029)
"ULF Wakenius plays the music of Esbjorn Svensson"

 

※PC移行時に写真を紛失したため、リンクを貼っています。

 


01.Seven Days Of Falling
02.Dodge The Dodo
03.Believe,Beleft,Below(Love Is Real)
04.Tuesday Wonderland
05.Elevation Of Love
06.Pavane "Thoughts Of A Septuagenarian"
07.Good Morning Susie Soho
08.Eighthundred Streets By Feet
09.when God Created The Coffeebreak
10.Shining On You
11.Viaticum


parsonel

Ulf Wakenius(g)
Lars Danielsson(db,chello)
Lars Jansson(ap)
Morten Lund(ds)

Special Guests:
Till Bronner(tp)
Paolo Fresu(tp)
Nils Landgren(tb)
Eric Wakenius(eg)

 

スウェーデンが誇る「エスビョル・スヴェンソン」が作り出したメロディを
ウルフ・ワケーニウスの解釈で奏でるというコンセプトアルバム。
ロマン、情熱、そして哀愁など、様々な表情を見せてくれるほか、
クラシックを源泉と感じさせてくれる幅広いプレイを聞かせてくれます。
楽曲にはチェロでの演奏も含まれるので、クラシックでありながら、どこか
映画のサウンドトラックにも似た表情を見せてくれるのが不思議です。
またゲストではありますが、トランペット、トロンボーンが加わることで
情景の起伏を表現してくれています。豊かな1枚です。

 

 

 

 

 

 

整理棚からひとつかみという、とある番組の名コーナーをもじったタイトルでレビューを上げ続けました。音楽に関してはPC内臓の音源で聴いていたため、感動の数が少なかったように思います。しかし一昨年にオーディオを新調したことと、手放した作品のストックがなくなったため、一度ここで区切りをつけようと思います。

 

おそらく視聴記録は書いていきますが、この企画はこれでおしまいとします。

整理棚からひとつかみ。 ジャズ編 その234

OFFering Live At Temple University / John Coltrane

 

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B0019632-02


Disc:1

1.Naima
2.Cerscent

 

Disc:2

1.Leo
2.Offering
3.My Favorite Things

 

parsonel

John Coltrane(ss,ts,fl,vo)
Pharoah Sanders(ts,pic)
Alice Coltrane(p)
Sonny JJohnson(b)
Rashied Ali(ds)

-Additional Musicians Include-
Steve Knoblauch(as)
Arnold Joyner(as)
Umar Ali(conga)
Robert kenyatta(conga)
Charles Brown(conga)
Algie DeWitt(bata drum)

Recorded at Mitten Hall,Temple University,Philadelphia,PA,November 11,1966


世紀の大発見。
これまでこの音源の存在は認められずにいたものが、ふとしたことがきっかけで世に出た。
その後権利関係の契約をクリアし、リリースにこぎつけたというものです。


録音は1966年。晩年も晩年である。テンプル大学の実行委員会に招かれたコンサートでしたが、結果は赤字となります。
聴衆は700人という記録で、ホールの半分も入っていなかったとのこと。この原因としては広告内容に相違があったりとか、扱いが小さかったりなどしたそうで、ちょっとした「運命のイタズラ」にも感じます。

この音源は、長く論議の対象となっていたそうです。その理由はコルトレーンのパート。そこに「vo(ヴォーカル=声)」とあります。
至上の愛でも詠唱の声は入っていましたが、改めてvoとクレジットされているのは後にも先にも見たことがありません。
背景を見ていくと、楽器を演奏中だったコルトレーンは突然演奏をやめ、胸を叩きながら声を発したそうです。
その展開をいろいろ捉えるひとはいたようですが、その真相は謎のままです。
ただ、彼にとっては「声」も、その曲に必要な「音」であったのではないか、というのがぼく個人の考えです。

音源は一部途中からの録音となっていますが、これは決してミスではなく、コルトレーンがアナウンスそっちのけで演奏をはじめてしまったらしく、そこから大慌てで録音に取り掛かったそうです。
これを「ジャズライブ」と捉えるかどうかはその人によりけりですが、これがコンサートとしたかったのか、または何かの集会としたかったのか。
一度この晩年の音源を聴き、感じてみてはいかがでしょうか。

整理棚からひとつかみ。 ジャズ編 その233

Live In Comlain-La-Tour 1965 / John Coltrane

 

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LS2-922

 

1.Vigil
2.Naima
3.My Favorite Things


parsonel

John Coltrane(ts,ss) *ss on 3
McCoy Tyner(p)
Jimmy Garrison(b)
Elvin Jones(ds)

Recorded Live In Comblain-La-Tour(Belguim) on August 1,1965 by RTBF


ベルギーで行われたライヴをラジオで実況中継したときの音源がCDにされたもので、超がつくほどの貴重な音源として評価されていました。
音質もさほど悪くなく、改めて聴いてみるとその臨場感も伝わってきますし、音の劣化などもさほど気になりません。
楽曲は3曲、1時間に満たない演奏ではありましたが、65年の演奏ということでその貴重さは増すばかりです。
3曲目に20分を超える時間を割いているあたりは、この時期のコルトレーンらしいです。
また、1曲目の冒頭はかなりアグレッシブな展開をしており、観衆を意識した演奏が行われていることがわかります。

整理棚からひとつかみ。 DVD編 その11

スラムダンク 「あれから10日後」

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スラムダンク1億冊感謝記念 ファイナルイベントDVD 「SLAM DUNK 10 DAYS AFTER」

井上雄彦

 

 


スラムダンクのコミック発行が1億冊を突破した記念として催されたイベントを収録したもの。

当時廃校なった校舎を借り、井上さん自身が黒板にチョークで「あれから10日後」の物語を描いています。

 

当時は新聞広告でも大々的に、作品の宣伝が行われていたことや、
この作品がきっかけで何かに目覚めたひと、そして
忘れていたことを思い出したひとなど、たくさんの声を聴くことができます。

また会場の各種展示内容や、井上さんの描いたコマをどの場面でも見ることが出来るような仕組みになっており、いつでもその場面を振り返ることができます。

 


スラムダンクはコミックとして、アニメとして、そして様々なジャンルの書籍として世界中に伝播していきました。
それは単純に「おもしろい」だけではなく、その熱い気持ちや姿勢に感化されたひとたちがいかに多いかということを証明しています。

 


いまのこの時代、自分に対しては夢のようなことを言いつつも、他人には現実的なことを言う、いわばばらばらなひとはたくさんいます。
それは裏返すと「自分だけ」という底なしの欲求に対するものではないかと思うことがあります。
この作品を読んだとき。

かつて劇中の人物の一部は、そのようなひともいました。

しかし。

そこから、大きく変わり、成長した姿がありました。


もし、


あなたの周りのひとで、いつまでも変わらない人がいたならば。

 

真剣な顔で、このコミックを読め!と叱ってもいいかもしれません。

整理棚からひとつかみ。 ジャズ編 その232

The Night We Called It A Day  /  Peter Nordahl Trio

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SOL J-0018


1.The Days of Wine and Roses
2.Duke Ellington's Sound of Love
3.Popcorn
4.Diane(Alice's Wonderland)
5.Moon River
6.The Man Who Never Sleeps
7.What the World Needs Now
8.Weird Nightmare
9.The Night We Called it a Day


parsonel

Peter Nordahl(p)
Harry Wallin(ds)
Patrik Boman(db) *4,5,8,9
Pontus Lundgren(db) *1,2,3,6,7

 

スウェーデンジャズの貴公子と呼ばれるペーター・ノーダールの来日記念盤。
すごく優雅で、なんとリラックスできるジャズなんだろうと感心してしまいます。
ライナーの解説を読むと、かのチャールス・ミンガスの楽曲を使用しているとのこと。
ここに、彼ならではの信念、軸と言うものがありそうです。

整理棚からひとつかみ。 ジャズ編 その231

Notes From The Heart-plays the music of Keith Jarrett-

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UlfWakenius

 

MMJ-2026


01.Memmories Of Tomorrow
02.Dancing
03.Innocence
04.The Wlndup
05.My Song
06.Mon Coeur Est Rouge
07.Everything That Lives Laments
08.The Cure
09.So Tender
10.U-Dance
11.Prayer


parsonel
Ulf Wakenius(ag)
Lars Danielsson(db,cello,p)
Morten Lund(ds)


「心からの音色」。
ウルフ・ワケーニウスは今回のアルバムをこう題材づけています
敬意や感謝、愛情や祝福。こういった感情を表すため、
先人の音楽を演奏するというプレイヤーは多くいます。
編成もアコースティック・トリオとなっており、耳に心地よいです。
単純な演奏ではなく、拡がっていくものをじわじわと感じます。
その間合いが、息づきが、そしてプレイが、感性の放出という結果に
つながっているのだと思います。

整理棚からひとつかみ。 ジャズ編 その230

From A Whisper To A Scream

Esther Phillips

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KICJ2342


01.Home Is Where The Hatred Is
02.From A Whisper To A Scream
03.To Lay Down Beside You
04.That's All Right With Me
05.'Til My Back Ain't Got No Bone
06.Sweet Touch Of Love
07.Baby,I'm For Real
08.Your Love Is So Doggone Good
09.Scarred Knees


parsonel

 

Esther Pgillips(vo)
Hank Crawford(as)
David Liebman(bs,fl)
Richard Tee(org,p)
Cornel Dupree(g)
Eric Gale(g)
Gordon Edwards(b)
Bernard Pretty Purdie(ds)
Airto(perc)

and others


エスターのCTI/KUDUレーベルへ移籍した後の最初の作品。
ブラック満載ですが、ポップさにもあふれています。
解説を読むと彼女はR&B畑の出身のようで、楽曲を聴いても
その片鱗がうかがえます。ジャズというよりは、といった感じです。
レーベルの特徴からなのか、ソウルやファンクに特化してるようで、
純粋なジャズ、純粋なジャズシンガーではありませんが、こういった
趣旨の作品もあるのだなと勉強になりました。

整理棚からひとつかみ。 ジャズ編 その229

STARDUST

 

John Coltrane

 

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VICJ-2174


1.STARDUST
2.TIME AFTER TIME
3.LOVE THY NEIGHBOR
4.THEN I'LL TIRED OF YOU

 

parsonel

 

John Coltrane(ts)
Wilbur Hardin(flg) *1,3
Freddie Hubbard(tp) *4
Red Garland(p)
Paul Chambers(b)
Jimmy Cobb(ds) *1,3
Art Taylor(ds) *2,4

 

Recorded July 11(1,3) and December 26(2,4),1958

 

久々にプレステッジ時代のコルトレーンを聴きました。
なんともふくよかな、そして情景深い演奏をするのだろうか。
録音が58年なので、この後の活躍は知っての通りなのですが、
個人的にプレステッジ時代は物足りなさを感じていたのです。

 

現在、プレステッジ盤はこの1枚しか所有していないのですが、
メンバーや演目がまた興味深く、2曲目はマイルスが演奏していた
ことでも有名です。前半の2曲はスタンダード、後半は
あまり知られていない曲を演奏していますが、サイドを固める
演奏も必聴です。2ホーンのフロントがまたいい味を出しています。