つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

とみー、札幌を探検する。

今週水曜日の話しですが、こんなガイドツアーに参加してきました。

 

 

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名づけて

 

「さっぽろ再発見!~どさんこガイドと街歩き~」

 

というもの。

 

 

 

主催はツアー会社なのですが、札幌商工会議所が育成したボランティアガイドがツアーを催行します。

 

ガイドさんに伺ったところ、実地にでるのは1年ほどかかるとのこと。試験を経て講座を受講、その後OJTを重ねてのデビューだそうです。今やボランティアガイドもしっかりとした認定制度になってきました。

 

  

 

今回のツアーの行程は

 

スタート地点(狸小路6丁目)

 

 

狸小路1丁目までガイドしながら移動

 

 

創成川(そうせいがわ)公園に移動し、大通公園方向へ移動しながらガイド

 

 

大通公園を西3丁目まで移動しながらガイド

 

 

ガイド終了。現地解散

 

 

 

となっており、およそ1時間30分のツアーとなっております。

 

 

 

 

 

主催は「北海道ツアーズ」という会社で、狸小路に営業所があります。

HPを見ましたが、ガイドツアーの詳細は掲載されていませんでした。

ぼくが見たのは小冊子での案内だったのですが、その他にどこかで告知しているのだろうか?

 

興味のある方は、北海道ツアーズで検索し、お電話してみてください。

ちなみにツアーの申し込みは、事前予約となっていますので、ご注意ください。

 

 

 

 

 

で。

 

今回なぜこのツアーに参加しようと思ったのか。

 

最大の理由は「料金」です。

その金額¥1.000。

 

金額だけ見てればごく普通なのですが、特典が凄い。

 

 

特典その1:札幌の老舗和菓子店「新倉屋(にいくらや)」のお団子1本サービス

特典その2:札幌テレビ塔の展望台入場引換券

※ふたつともツアー参加当日限り有効です。

 

 

この特典だけで、¥800越えですwww

 

 

ガイド代も入って¥1000は、正直お得と言っていいでしょう。

テレビ塔も小学校以来行ってないので、これを機に行ってみようということになり、参加したのでした。

 

 

 

先にも触れましたが、行程は「狸小路」⇒「創成川公園」⇒「大通公園」と、商業地と公共の場所を廻ります。

 

ガイドの内容としては、かんたんにそれぞれの場所の歴史(いつできたか・どのような用途だったか・どのように発展し、変遷していったか)を適度なボリュームで説明し、ときにはその名残を一緒に見ながら歩いていきました。

 

 

狸小路に関しては、狸小路と名がついた理由について(諸説あり)だとか、老舗のお店や、ちょっとうんちくが入った話など、多岐に渡ります。実は140年を超える歴史を持つ場所でもあります。

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アーケードの話なんかも。ちなみに駅前通りにはアーケードがありません。道路事情でだそうです。

 

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左のタヌキ、軽く100年越えだとのこと。材は大雪のほうから運んだそうです。

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からくり時計。昔はお人形さんも動いていたとのこと。

 

 

 

次に創成川公園ですが、昔の「川」の重要性と変遷の説明が入り、現在の公園内を散策します。そこにも歴史の名残があり、それを確かめながら歴史に思いを馳せる流れになっています。昔の運送事情はとても悪く、陸路ですと途方もない時間がかかっていました。そのため白羽の矢が立ち、重宝されたのが「水運」です船での輸送ができるように拡張などの造成を行い、川を挟むようにして界隈が発展していきます。

 

 

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今回担当してくださったガイドさん。

 

 

 

最後に大通公園ですが、なんと公園としての造成前は何にもない原っぱだったそうです。

用途としては、当時は建物が木造であったため、火事になった際の延焼を防ぐ為の「空間」であったようです。その後国際的な街並みを目指す一環として、公園の整備が行われます。現在は四季折々の草花やイベントを楽しむことが出来る、国内外に知られる屈指の公園となりました。また、数多くの銅像も建てられていることは意外にも知られていないようです。

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噴水の水があがるパターン、実は10パターン以上あるそうです。

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かたちがヨレてしまいましたが、新倉屋のお団子。大通公園で小休止にいただきました。これがまたうまい。

 

 

 

 

 

単純に計算すれば、1か所およそ30分のガイドになります。が、時間を感じさせないガイドとなりました。聞けば小学校の社会見学にも活用されているようで、勉強で覚える歴史ではなく、生活につながる意味としての「学び」が出来るような感じがしています。また、NHKの番組「ブラタモリ」で札幌が紹介されたこともあり、さまざまな場所においてガイドツアーを行うという催しにスポットが当たったようにも思います。個人的事情としては、野外活動を発端として歴史に興味を持ち、実際に歩いて実感を繰り返していくことで、ガイド及びインタープリテーションの重要性をひしひしと感じています。これは主に観光客向けの催しではあるものの、地元のかたにも参加して欲しいイベントになります。じぶんの街の歴史をどれだけ知っているでしょうか?どんどん近代化していく街並みの中には、今でもその残り香を漂わせている場所があることを、忘れてはならないんだと思います。歴史は遠い昔の出来事ではなく、むしろ身近にあって、それがただ連綿と続いているだけのだということを、改めて学びました。今後もこのようなツアーに参加して勉強し、ガイドツアーの開発に役立てていきたい。いま、ぼくを動かしている燃料のひとつになっていることは、確かだと思います。

 

 

 

今回担当してくださったガイドさんは、創成川イーストあたりの生まれだそうで、街中の変遷をよく覚えていらっしゃいました。

 

驚いたことがひとつあって、現在の札幌市役所がある場所。そこには小学校があったそうです。しかも鉄筋コンクリート。近隣住民のカンパを募って建てたそうです。しかし後に市役所を建てることになり、取り壊し。住民は激怒したそうです 汗。そんな小話を聞くことが出来るのも、ガイドツアーならではと思います。

 

 

 

 

人間、土地や人の歴史を知ることで、色んな「智慧」が生まれます。

ときとして、「知識」では足りない、というケースがよくあります。頭の中にだけある「知識」は、その有効性が限定されてしまいます。今回のガイドはあくまでもひとつのケースですが、これまでまったく関連のなかったことでも、何らかのきっかけで「つながり」が生じることもあります。歴史を作るのも、街をつくるのも、行政ではなく「人」ではないだろうか。そう考えていくと、今後100年の街づくりも、投げやりには出来ないなと感じました。

 

 

 

 

このガイドツアーが終わったあと、サツエキに向かいまして昼食を取り、その後テレビ塔の展望台へと向かいました。

 

 

 

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札幌にはJRタワーの展望台がありますが、それと比べてしまうとやはり見劣りしてしまいます。しかしここも歴史ある場所だということを加味すると、訪れて損はないと思います。

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札幌市民でありながも、札幌の中心部を満喫した1日。

夏の暑さが残る、とても気持ちいい1日となりました。

 

 

 

 

 

最後に、今回担当してくださったガイドさんが所属するボランティアガイドのHPがありました。

 

www.sight-de.com

 

 

 

 

ここを見てみますと、幾つかのコースがあるようです。

 

もし気になるコースがありましたら、問い合わせてみてください。

 

 

 

なお、今回の申し込みは「北海道ツアーズ」にて行いました。

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外観

 

 

HP(本社営業所のページ) 

https://www.hokkaidotours.co.jp/map/hokkaido.html

 

すぐ近くに、お団子をいただいた「新倉屋」さんもあります。

店内の飲食可能です。

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 歴史あります。

 

 

ガイドツアーの記載は見つけられませんでしたが、問い合わせをしてみる価値はあると思いますので、是非チェックしてみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きょうまでに読んだ本

 

四人組がいた。 高村薫 文藝春秋 (237)

東京ひとり散歩 池内紀 中公新書 (238)

もいちどあなたにあいたいな 新井素子 新潮社 (239)