つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

狭さと広さの話。

先週の話しになってしまうのですが、隣接する町である厚沢部町(あっさぶ)に行ってきました。

 

www.town.assabu.lg.jp

 

 

 

厚沢部町は道南の内陸に位置する町で、八雲町の市街地からだとおよそ1時間半の陸路で向かうことができます。

 

道順としましては、まず国道を走って八雲町の落部方面へ向かい、そこから道道に合流します。山道を進みに進んで厚沢部町に入るというルートです。

 

厚沢部町は過去に訪れたことがありまして、それも10年以上前の話し。

その時は単純に「道南の市町村を回る」という脈絡のない目的だったのですが、現在は奥尻島を除きすべて回ることが出来ています。

 

 

 

ではなぜ再び、この町を訪れることになったのかと申しますと、ここに同期がいるからなのです。

 

なんの同期かと申しますと、「北海道木育マイスター」の同期がおります。

 

八雲町に移住してから時間を見つけてはあいさつ回りを行っていました。

先日は黒松内町。そして今回は厚沢部町となったのです。

 

 

 

 

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その方の住まいが、厚沢部の町はずれのほうだったので、厚沢部町に入ってからまたしばらく車を走らせました。地図を頼りに走りましたが、到着した場所はのほほんとした田舎の風景。ここに同期のかたがいらっしゃいました。何となくですが、思えば遠くきたもんだ~という心境でした。

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実はその前に、ご自宅を探しながらもその場所を通り過ぎていました(笑)。

しばらく走った後で「行き過ぎたかもしれない」と感じ、引き返しては細かく探していました。その方も仰っていましたが、「よく見つけたね~」と(笑)。どうやら運よく見つけることが出来たようでした。夜だと無理だったかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

その方から以前名刺をいただいていたのですが、そこには「工房」といった意味合いの文字がありましたので、果たしてどんなものを制作されているのだろうと不思議でしかたなかったのです。その疑問が図らずも解けることとなりました。

 

 

制作されていたのは、なんと「車いす」。

 

それも、患者さんに合わせた「カスタムメイド」だったのです。

これはもう、ぼくの想像をはるかに超えていました。

 

 

 

 

同期のかたが住んでいらっしゃる場所ですが、なんと廃校となった小学校の校舎。

ここを町からお借りして、住宅兼工房としているようです。

 

久々にお逢いしてからしばらく立ち話。その後工房(校舎)内を案内していただきました。

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詳細は割愛しますが、車いすの世界は奥が深いと感じました。

 

 

 

写真には収めていませんが、この日届いていた荷物の箱のバカデカイこと。

車いすのカスタムですが、既存のフレーム土台にして患者さん毎のサイズを測ってはそれに合わせていすの部分などを制作していくというもの。これは結構時間がかかります。反面、これを必要としている人がいるという事実です。似て非なるものかもしれませんが、盲導犬の育成に似たものを感じました。

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このような話しを交えながら、ときには移住の話し、ときには仕事の話しなど、多岐に渡り喋りまくりました。昼食も用意してくださったのですが、その時も終始話しっ放し。喋り疲れるかもなと感じたほどでした。

 

もちろん、今後の活動についても協力をお互いに依頼。

タイミングが合えば、厚沢部町で活動することもありそうです。

反面、八雲町に来ていただいて、特技を披露してもらう可能性も出てきました。

今からその瞬間がとても楽しみです。

 

 

 

 

実はこの訪問で驚いたことがもうひとつありました。

 

それはこの方が「車いす」を制作していることに関係しているのですが、その車いすの納入先が八雲町の病院なのです。しかも担当の先生が共通の知り合いであることにこれまたびっくり。

 

同期の方は夫婦でその先生にお世話になっていて、ぼくはと言えば飲食店でたまたま知り合い、その流れでウイスキーをしこたまご馳走になった程度(笑)。

 

 

正直、この話を伺って「世間は狭いな~」と思いながら、「何かが広がっていく感覚」を味わっていました。あくまでの感覚です。ただ、この瞬間世界の何かにスイッチが入るような瞬間がありました。

 

 

 

 

 

 

 

このようにたっぷりと話し、たっぷりと食べてはたっぷりとつながりを得ることが出来た厚沢部町へのことりっぷ(小旅行のようなものだったので)。

 

その締めは厚沢部町の道の駅で括ることにしました。

 

 

 

 

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いくつかの買い物をしたのですが、厚沢部町の銘菓のひとつがなんとも昭和な雰囲気を醸し出していましたので購入することに。これが何とまぁ美味しいこと。大当たりでした。

 

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厚沢部町までの道のりは決してラクではなく、少々骨が折れるものでしたが、その分得ることができるものも多くありました。

 

会話のいち部分では狭さを感じたものの、全体としては自分に係る何かがとても広がったという感覚を持ちました。それはいま、自分が車を走らせている光景がとても自然豊かなものであり、とても様々な表情を見せてくれることに似ています。八雲町に移住してからというものの、札幌では特に関心の抱かなかった自然の風景に驚嘆し続けています。土地が変わると表情がこんなにも変わるものなのかと驚くいっぽうで、とても感動しています。それがアタリマエのことにならならいようにしていかなくてはなりません。

 

 

 

いま自分があちこち足を運ぶのは何のためだろう?と考えたとき。

それは特定の分野ではなく、今後の自分の人生をしっかりと「選ぶため」なのだと感じた、厚沢部町にお邪魔した爽やかな夏の日でした。