先日の日曜日ですが、ジオパーク構想というのが八雲町にあり、その候補地となるところを見学して回るという勉強会のようなものがありましたので参加してきました。
ジオパークという言葉はあまりなじみがないかもしれませんが、北海道では三笠市や遠軽町白滝、様似町に洞爺湖町がその指定を受けています。
北海道のジオパークのページ | 総合政策部地域振興局地域政策課
道南地方ではジオパークがありませんので、これが晴れて認定されれば観光資源にもなりますし、環境保全にも一役買う、といったイメージにつながります。
札幌市ではそういった場所に行くことは少なく、却って地方における歴史を感じさせる場所に触れてきました。地域おこし協力隊に応募する理由もこういった資源を活用した観光などの分野における活動に加わりたいと考えて行動したのですが(結果は書類でラ落選でした 汗)、移住先の北海道八雲町でそのような話に出逢うとは思ってもみませんでした。
この日は定員30名ほどに対して満数の申し込みがあったようで、バス車内は満席となりました。この勉強会(もとい、見学会)は昨年も行われているようで、毎年参加しているという方もいらっしゃいました。また、ここに来て知り合った人もいらっしゃいました 笑。
この日の行程はやや多く、時間にしておよそ6時間の見学会となっていました。
(実際は30分ほど時間が押しました)
では行程を述べていきますと
1.活断層見学
2.ノジュール見学
3.褶曲(しゅうきょく)の説明を車内にて
4.奥尻島と親子熊岩展望(悪天候と行程遅れのため移動しながら)
5.根崎神社にて円空仏(立像)拝観
6.法蔵寺にて木喰仏見学(調整が合わず見学不可)
7.昼休憩ののち、輝石見学
8.泉源見学
9.断層見学のち解散
となっていました。
途中は予想外の出来事(先方との連絡がつかず見学ができなかったなど)がありましたが、大きな事故等もなく無事に勉強を終えることができました。
断層見学の際はその場所にある石などにも触れ、ブラタモリを見ているような気分になりました。まぁ、至近距離で見ますと地層とはどんなふうになっているのかがよくわかりましたし、歴史というひとことではくくれないロマンを感じます。
見学の中にはお寺や神社を訪問するというものも含まれており、単純に地層だけではなく、建物の出来た時期などから歴史を紐解くというものも含まれています。
これが果たしてジオパークの基準等を満たすのか・・・といわれますとちょっとわからないのですが、そこに満たないまでも、授業やエコツアーなどに組み込んでいくことは可能だと感じました。
個人的な感想といいますか、感じたこととしては、ジオパークなりエコツアーなり、赴く場所は「自然丸出し」の場所になります。八雲町で言えば、町の郊外に出かけることになりますので、その魅力の伝え方がひとつのカギになるような気がします。
なぜかと言いますと、そこには「少なくない移動時間」が発生します。
その他に「予期せぬ時間」というものも発生します。
そこを組み込んでいきませんと、終始バタバタ、予定通りに進まないツアーとなってしまいます。
今回このような機会に恵まれ、見学できたことは大変ありがたいです。
というのも、こういった成り立ちを含めた「土地」のことをもっと知っていく必要を感じているからなのです。理由はいくつかあり、それは遭遇するかもしれない「災害」を考えてのこと、そして「仕事」や「観光」などで貢献していくことです。
これらの自然も、いつかは見ることが出来なくなってしまう可能性があります。
そうなってしまう前に伝えなくてはならないことは、漏らさず伝えていく必要はあります。
そういった使命と産業とをうまく掛け合わせた活動が、今後は必要になってくるかもしれません。
ちなみに。
ぼくは地層の分野は詳しくなく、訪れた場所のスポット(説明を行っている場所とします)だけではなく、自然全体を楽しんでいました。はい。小学生レベルです 笑。
個人的に興奮しましたのが、八雲町熊石にあります根崎神社で円空さんが彫りました立像の聖観音像を拝観したことです。
どうやらこういった場所が今は好きなようです。
それはスピリチュアルな場所だから、というわけではなく、歴史ある場所のひとつでもあるからです。その場所で流れていた時間を知るというのは、とてつもない楽しみを覚えるのです。仏像を四方八方から見せていただいたときにはもう、見る目が違っていましたが 笑。
これをツアーにしたい。
という考えは、良いと思います。
あとはそれぞれが、どうストレスなく組み上げていくかだと思います。
どこかに無理と無茶をかけてしまっては、たとえ組み上げたとしても早々に打ち切りになるでしょう。
北海道は今年で150年という節目を迎えました。
しかしこれはやはり始まりにすぎず、次の150年が待っています。
それは北海道全体の話ではなく、この八雲町も同様になります。
それを見据えた展開を行っていかなくてはなりません。
何にせよ、これからの時代はこれまでの時代とは明らかに違いますので、これまで否定されてきたことが肯定されるようになるかもしれません。そういったことから、扱うものががらりと変わる可能性は十二分にあることを、忘れないようにしないと。
北海道八雲町は、実は広いです。
その広大な土地の中に眠る「資源」は、実はまだあるような気がします。
それをどのように使うか。どのように残していくかは、今生きている人たちの宿題に感じます。他人任せにするのではなく、しっかりと考えていくこと。とても大事なことだと思います。