数日ものあいだに暖かさが連弾となって舞い降りると
にわかに大地が春の待ち遠しさを語りはじめた
永らく分厚い白さに覆われていた世界から
小さくも力強い芽が姿を見せようとしていた
人は行き交い
風はその真横を通り過ぎる
足下にあった滑り止めの砂は舞い
小鳥も嬉しそうな声で鳴く
身体に重みがかかることがあっても
じつは毎日は続いている
考えを 想いを いろんなものごとを巡らせながらも
いつだってここは廻っている
時間は流れていることに人はどこかで気づく
じつはそんな毎日を迎えている
いつのまにかケースに入っている名刺の残りは6枚になった
印刷して増やそうか悩む 久々に雪が舞った日だった