昨日は夜から牛のお産の見守り&分娩介助要員になっていました。
この画面は妊娠している雌の牛に体温計を設置してその経過を観察するというもので、出産が近くなりますとお知らせが来るというものです。
実は先週あたりから「お産どうする?」という話が出ていたのですが、自然のなりゆきに任せ、この日を迎えることになりました。
牛のお産について詳しくはないのですが、親牛だけの力で産むには難しいシチュエーションもあるようで、その時は純粋に人力が必須になってきます。
人力が必要かどうかはそのときの状況次第なので、まずは親の体力にゆだねます。
実は今回の出産は元から難産が予想されていたため、「どうする?」という話をしていました。その中での破水そして陣痛でした。
ぼくはここに住み込みでいるため、昨日はずっと張り付いて経過を観察していました。
結果は無事に出産しましたが、思い返せば必死になっていた時間帯でした。
実はぼくの勤務先である北里大学八雲牧場は、ツイッターでその日常を発信しています。
中の人はぼくではなく、大学の講師になる方でこことの縁をつくってもらった人。
現代はいろんな考えがあって価値観があるのでとても勉強になります。そのうえで、ここでの活動も広く認知され、理解されてもらえればいいなと思いました。
そして。
出産後少し時間が経過してからの画。
親もかなり疲れていたようで、出産後はしばらく立ち上がることは出来ませんでした。
この光景を見ることが出来て、ほんとうによかったと思います。
めでたいことだからいいでしょ、と思って、フライングで掲載します。
お産の最中は、ただただ「無事に産まれてくれ。親も子もがんばれ」でした。
どんなお経よりも、この言葉のリフレインでした。
出せるだけの力を出しました。
過去にお前は無力だという事実を突きつけられ、痛感させられた無力を出し切り、親牛と人間たちのタッグチームは無事に出産を終えることが出来ました。
翌朝目が目が覚めましたら、身体がギクシャクしていました 汗
気がつけば空にある月が燦々と輝いていました。
ひょっとしたら満月?というくらいです。
そのため、夜でも遠くの山が見えるほどの明るさでした。
上の写真はお産が終了して、牧場の他の仕事を終えて戻るときに撮影したもの。
ちょっと変わった写真が撮れたな~と。
この出産、一生忘れません。
忘れてはいけない経験を、させていただきました。