4月になって立場が変わってみると
とたんに電話が鳴らなくなった
もともと圏外だからということもあるのだけれど
私用の通知ががくんと減った
今ではメルマガが五月蠅く主張してくるだけになった
更新ボタンを押しても
何の音沙汰もなくなった
それは離れた場所にいるからなのだろうか
それとも同じ立場ではなくなったからなのだろうか
どこかで 仕事が大変なんだろうと思いたいけど
何かのタイミングでぽつんとメッセージがやってくることを願っている
どうやら独りでいたいというのは強がりのようだ
独りを望んでいたけれど 交流することまでは捨てたくないようだ
自然に生きるものたちも群れを為すように
わたしたちも集団で行動しようとする
その集団から外れてしまうということは
案外こういうことなのかもしれない
もう アドレスもがらくたになっていくのかもしれない
もうずっと連絡のないアイコン
素っ気ない返答しかこなくなったメッセージ
ただ発信するだけの画面とにらめっこ
マチから離れた場所がもたらしたものは 一抹の寂しさだった
時間にしたら車で30分もかからない距離だけど
ココロの距離は数時間分離れたようだ
もしくはもう逢うことはないかのように
時折訪れるマチはひっそりとしている
ここにきてようやく 距離の重さを知った
だからといって マチが羨ましいわけではないんだ
距離が離れているからこそ
気にかけて欲しいこともあるのかなと
霧雨の中で思った