つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

【詩】飽きないための

毎日同じ場所にいて

 

毎日同じ仕事をしていると

 

こんにちの人間はどうも面白みを失くしてしまうようだ

 

そうして新たな刺激を求めるという名目で

 

かんたんにその場所を離れてしまう

 

そうして移った先でもまた

 

早々に面白みを見失ってしまっている

 

 

 

 

 

そんなにそんなに同じ場所で長い時間を過ごすことに面白みを感じないのだろうか

 

とても不思議に思い そして考えることにした

 

 

 

毎日同じ人と顔をつきあわせ

 

毎日同じ場所に座り そして同じ作業着に着替え

 

毎日同じような仕事をし 同じように休憩を過ごし

 

仕事が終わってからも同じようなことで固定化されてしまっている

 

目が覚めてから目を閉じるまで同じようなことばかり

 

文字にしてしまっては面白みに欠けてしまうが

 

目の前に広がる光景は 果たして毎日同じなのだろうか

 

実際は同じことなど何もないはずなのに

 

 

 

 

物事の機微を見つめよ

 

些細な変化に反応せよ

 

見えるものから 聞こえるものから伝わってくるものの違いを

 

季節の色や匂いが醸し出す雰囲気というものを

 

様々な条件が複雑に混ざり合い 醸成されることで今日はあると思い給え

 

同じことなど何もない

 

同じことだと思うようになったときは 見つめ直しを図る時ぞ

 

天候にも変化があるように いきものという存在にも変化がある

 

その些細な変化で早まってしまってはならぬ ということなのだ

 

 

 

人間をもっと見つめよ

 

人間以外のいきものももっと見つめよ

 

季節を感じよ

 

天候を感じよ

 

飽くることなく日常を費やすことの極みは その日常の中にこそ秘められている

 

非日常といった幻想ではなく 現実に生きよ

 

心はそれに応えてくれるから