つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

【詩】くやしさひとつ。

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ある日身体を動かしてみたのだが

 

いつの間にか足が上がらず

腕も上がらなくなっていた

 

坂道がこんなにキツく

足がこんなに重たいと感じたことはなかった

 

この事実と一向に進まない現実に直面したとき

半べそかいているところをキツネに見られてしまった

 

 

高らかに啼くキツネが羨ましく感じたことはなかった

何故ならわたしも泣きたかったからだ

 

意味はまったく異なるが

何とか声に出したかった

 

 

 

 

 

自分で決めて

 

華やかな道からは一歩はずれた

 

スポットライトが当たることのない世界に入ったはずなのだけど

 

どうしても知り合いの

 

華やかさを見てしまうと悔しくて仕方ない

 

そこには自分にないものがあり

 

他者は自分にそれを求めないのだという冷酷さがある

 

 

 

これでも頑張ってきたんだと呟くが

 

どうやらそれでは話題にはならないらしい

 

自分のやり方がただただ下手なのだと俯くが

 

どうにもこうにも悔しさの余韻が続いてしまう

 

こんな感覚はもう 味わいたくなかったのに

 

 

 

 

 

空は天気のはずなのに

 

夕日がこんなにも赤を演出しているのに

 

自分の周りだけ雨が降っている

 

視界がどんどんぼやけていく

 

それは悔しさに溺れていくようだった