【詩】それでも日々に変わりはない
夕方に緊張が走る宣言がなされた
恐らく都会は戦々恐々とするだろう
何もかもが止まると不安が膨らみ
却って過ちを生み出していく
日常が何者かに壊されてゆく
普通ならば誰かのせいにしたいところだけど
本当の悪者は誰なのかまだわからない
それでも誰かを悪者にしようとしている
それは後から間違っていたことを謝ろうとしない確信犯
いつも偉い立場にいる人
いつも強い立場にいる人は頭を下げて謝ることはない
いつもいつも頭を下げるときは
何かをお願いするときだけだ
日常が変わったという人もいれば
何ら変わらないという人もいる
いつもの光景が戦場に感じる人もいれば
いつもの光景が天国だと感じる人もいる
剥がれて見えてくるのは本性であり本能で
着飾っていた人たちの多さのみが語られてゆく
誰かが言った
非常にこそ本当の姿が見える
あの人はいまどうしているだろうか
暇になる人もいるだろうけど
忙しくなる人もいる
願うのはそのどちらに立つ人にも
日々が忙しく過ぎていって
いつの間にか日常が戻ってくればいいと
またあなたに気兼ねなく逢える日が来ますようにと
月が綺麗な夜にそっと祈りをささげた