つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和2年5月の読書感想文③ パンプルムース! 江國香織:文 いわさきちひろ:絵 講談社

江國香織さんこれまでに数々の名作を出しているとともに、詩集も刊行されています。

若かりし頃に江國さんの詩を詠んだことがあるのですが、そのときはまだ未熟だったためか(それは今もだが)、うまく読み込むことが出来ませんでした。

 

それから時がたち、再び読んでみようと思い、手に取ったのがこの本でした。

 

 

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パンプルムース! 江國香織:文 いわさきちひろ:絵 講談社

八雲町立図書館蔵

 絵つきの詩集になります。

 

この本を手に取った理由は「絵つき」だったのかもしれません。

 

なんでしょう、ことばって実はすごく難しいものだと感じることがあります。

それを補う、サポートしてくれるのが絵(写真なども含む)なのかなぁと。

ことばに絵が加わりますと、世界が無限に広がる感覚を持ちます。

言葉だけで想像していたものが、扉を開けてくれたことによりより具体化して見える。

そんな感動があるような気がします。

 

30篇ほどの詩と絵が収められていますが、読んでいてとても不思議な伝導力を感じます。何かが具体的にわかる、というわけではないのですが、心身が顕著に反応しています。論理ではなく、心理として理解しているかのような感じです。

 

詩はとても難しいけれど実はシンプルで、とてもかんたんなもの。

 

そんな印象を持った作品でした。