江國香織さんこれまでに数々の名作を出しているとともに、詩集も刊行されています。
若かりし頃に江國さんの詩を詠んだことがあるのですが、そのときはまだ未熟だったためか(それは今もだが)、うまく読み込むことが出来ませんでした。
それから時がたち、再び読んでみようと思い、手に取ったのがこの本でした。
八雲町立図書館蔵
絵つきの詩集になります。
この本を手に取った理由は「絵つき」だったのかもしれません。
なんでしょう、ことばって実はすごく難しいものだと感じることがあります。
それを補う、サポートしてくれるのが絵(写真なども含む)なのかなぁと。
ことばに絵が加わりますと、世界が無限に広がる感覚を持ちます。
言葉だけで想像していたものが、扉を開けてくれたことによりより具体化して見える。
そんな感動があるような気がします。
30篇ほどの詩と絵が収められていますが、読んでいてとても不思議な伝導力を感じます。何かが具体的にわかる、というわけではないのですが、心身が顕著に反応しています。論理ではなく、心理として理解しているかのような感じです。
詩はとても難しいけれど実はシンプルで、とてもかんたんなもの。
そんな印象を持った作品でした。