つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

汚れても、誇りある瞬間がある。

つい1時間30分前ですが、初産の牛のお産がありました。

 

 

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本日夕方の空。

 

 

実は昨夜10時過ぎに破水の報せがあったのですが、どうやらそれは誤報のようで、実際には午後4時ころに破水。2時破水を経て、夜9時前後に無事出産となりました。

 

 

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夜の牧場です。

 

左が職員の詰め所。

右側の灯りがついているところは、分娩牛舎となっています。

 

職員から電話があり、まだ職員が残っていたので事務所からカメラで分娩牛舎の様子を見たところ、分娩介助をする流れを察知しましたので、作業着(ツナギ)に着替えて現場に向かいました。

 

 

お産の場合、陣痛が弱かったり、子牛のサイズが大きかったりと、出産するまでに時間がかかるケースがあります。主にそれは初産に多いようで、分娩を迎える牛は見守りの対象になります。

 

 

この日のお産ですが、子牛が母牛の牛体から比較しても大きく、長期戦になると予測。

母牛も一生懸命いきんでいましたが、中々子牛は出てこず。

足は出ていたのですが、中々顔が出てこない。どうしたものか。

 

なんとか産道を開き、無事出産。

初産の母牛はしばらく腰が抜けていたようで、中々立ち上がってはくれませんでした。

 

 

そして落ち着いたところで、出産待ちの他の牛を合流させようとしたところ、もう1頭の牛が破水していた模様。

 

 

結果、

 

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この日は2組の出産となりました。

(手前が介助した牛、奥が自力で産んだ牛です。共に初産)

 

 

全身が牛の汗やらなにやらで汚れてしまいました。

ただ、この汚れも、この光景を見ることが出来たならなんてことないです。

 

まだまだ未熟ものではありますが、このような局面にこの先何度も立ち会うことでしょう。回数を重ねていくことで、色んなことを牛から学び取りたいと思いました。