つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

令和2年7月の読書感想文④ 神さまたちの遊ぶ庭 宮下奈都:著 光文社

タイトルを見て、「この作品の舞台は北海道だな」と直感した本です。

 

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神さまたちの遊ぶ庭 宮下奈都:著 光文社 八雲町立図書館蔵

 

 帯を見ますと、どうやら著者自身が北海道で生活した時の体験記のようです。

場所は十勝・大雪山国立公園にあるトムラウシ

最寄りのスーパーまで37kmは、正直エグいです(うちは15kmくらい)

 

作品を読んでいて、うちより環境過酷だな~と思いました。

 

都会から大自然あふれる場所への期間限定移住?となったご家族は、都会にはない、田舎のよいところを散々と見せつけられます(いい意味で)。地方に住んでいるはずなのに、いいなぁ、と思ってしまったのです。

 

自然の近くにいると、いろんなことを教えられます。

それは自然からに限りません。人間からもたくさん受け取ります。

その好例ともいうべきものが、この作品の中に詰め込まれています。

ただ残念ながら、すべての地方がこのような場所とはいきません。

頑なな地域もあることを、忘れないで欲しいと思います。

 

わたしたち夫婦もこの地に住んで1年と4カ月が経過しようとしています。

場所は盆地にあたるため、冬は冷え、夏は蒸し暑いです。それゆえの苦労もあります。

しかし口から出てくる言葉は、「もう都会には戻れない」なのです。

 

都会から地方、兎角自然の中に移り住むということはかなり大変です。

そしてある程度の覚悟や決意を持たないと、過ごしていくのが大変です。

リゾートキャンプ感覚ではやっていくことは難しいです。

 

この本は大自然がある地域への移を希望する人のバイブルになるかもしれません。

なぜなら、ここには著者の声だけでなく、そのご家族の声も含まれています。

これほど大きなデータは、他にはないと思います。