つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和2年8月の読書感想文⑤ 好日日記(こうじつにっき) 森下典子:著 PARCO出版

樹木希林さんが出演されたことで有名な映画「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」の続編になります。

 

 

 

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好日日記(こうじつにっき) 森下典子:著 PARCO出版 個人蔵

 

 「二十四節気」に合わせて茶室の出来事や絵を交え、日々の巡りごとを綴られています。

シリーズ最初の作品は八雲町のゲオで文庫本を見つけ購入。

その後しばらくして、これまた八雲町のゲオでこの本が目に留まり購入。

年齢を重ねると、こういった文章の奥ゆかしさ、または味わい深さを若い頃よりも感じ取ることが出来るようになったと思っています。

 

 

著者はお茶道の生徒さん。この時点でお茶に通って40年経つそうです。

現代人では40年何かの教室に通うことはごくまれになっているような気がします。

感覚として、「利益」にならないことには手を出さないという習慣が見え隠れしています。しかし、「道」がつく稽古事は、その「利益」のはるか先を行っているような気がしてなりません。

 

こちらの作品、本自体の厚みはありますがとても読みやすく、絵がときおり入ることでお茶の世界にふと招かれます。お菓子などは普段見ることのない、興味深いものばかりです。ちょっと町内のお菓子屋さんに行ってみてみようかなとも思ってしまう。

 

日本人は日々、季節を感じ取る生活を送ってきました。

それがどのように作用していくのか、小説のような、エッセイのような、はてまた伝承のような、そんな作品かなと思いました。