つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

令和2年10月の読書感想文① 黄昏の光と影 柴田哲孝(しばたてつたか):著 光文社

久々に推理小説を堪能しました。

 

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黄昏の光と影 柴田哲孝(しばたてつたか):著 光文社 八雲町立図書館蔵

 

 帯には「二転三転、最後の最後まで結末がわからない」と書かれていますが、本当にその通りでした。息をのみながら読み進めました。

 

ひとりの男の死亡は当初孤独死と思われていましたが、なんとその男の身分を示すようなものは何一つなく、捜査は思いがけない方向に進みます。その男の身元を明るみにしようとすればするほど、予想外のからくりが立ちはだかるようでした。

 

時代は伊勢湾台風のときにまでさかのぼる、映像化を希望したい作品でした。

 

今回柴田さんの著書を読むのは初めてでしたが、とても良質で重みのある作品でした。

巻末に好評既刊として著書が少し紹介されていますが、こちらにも興味が沸きます。

 

ネタバレと言いますか、話の根幹に触れることなので触れませんが、「この人は誰なんだ」という問いが最後まで続きます。この緊迫した展開を、どうぞお楽しみください。