つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和2年10月の読書感想文② 侵略者(アグレッサー) 福田和代(ふくだかずよ):著 光文社

偶然にも光文社続きです。

 

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侵略者(アグレッサー) 福田和代(ふくだかずよ):著 光文社 八雲町立図書館蔵

アグレッサーの綴りは「AGGRESSOR」となります。

 福田さんの小説でこっち側(戦闘機とか出てくる類)の小説は初めて読みました。

初めて読んだ作品の感想として、どうしてこう現実にありそうな話を持ってくるかな・・・(感激)というものでした。

 

表紙から話を述べていきますと、自衛隊機が正体不明の何かに撃墜され、パイロットが捕獲されてしまいます。その相手は独立国家を目指す団体で、「ラースランド」と名乗ります。当初監禁されている場所もわからずだったのですが、次第に世界が開けてくると、その本気度がわかってきます。

 

日本ではなかなか起こりえないことですが、諸外国の中には王族という存在がごろごろおり、その中での軋轢というのはやはり必須で生じてきます。その中で生まれた悲劇なのか、それとも希望への旅路なのか、ちょっと考えさせれるお話でした。

 

そしてこの作品、「絶対続きがあるでしょう?」という終わり方になっています。

単純に、この1冊で終わらせるには勿体ないストーリーになっています。

裏付けといえばいいのでしょうか、本作品の執筆にあたり、航空自衛隊に取材協力をしていただいているようです。だからこその文中の表現となっております。

 

わたしたちには結構見えてこない、映画のような分野のお話でありますが、こういった現象に日々向かい合っていることを想像しますと、ああだこうだと言われておりますが、自衛隊のみなさまは頑張っておられますよ。自分も大して知っているわけではありませんが、お務めご苦労様です、と敬礼したい気分になりました。