つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

【詩】それほど

もう あなたのことはそれほど気にならなくなった

 

 

 

距離が離れ

 

連絡しても既読ばかり

 

何かしらの返事が来るわけでもない

 

どれだけ熱かった想いも

 

空を切るようにして奪われていく

 

相手はそこまでだと露とも知りはしない

 

そんなものだ

 

 

 

だからもう 追い求める足を緩めることにした

 

だからもう それほど気にはならなくなった

 

電話口で声を聞いても

 

視界の端にそれとわかる姿を確認しても

 

正視して見つめることのほどでもない

 

もうそれほど気にはならなくなった

 

 

 

自粛の風に距離を阻まれ

 

多忙な日常だけ抱えさせられる

 

そうして想いは潰えていき

 

単なる知り合いという事実が残る

 

それだけは嫌だった

 

それほど嫌なものはなかった