令和2年12月の読書感想文① 憲法なんて知らないよ 池澤夏樹:著 集英社文庫
10月に砂川市にあるいわた書店にて購入してきた(自選した)本ですが、ようやく手をつけました。
砂川市のいわた書店にて購入
そのときの記事はこちら
まずこの本を選んだ理由ですが、「普段であれば絶対手に取らない本」であったから。
いわた書店で買うのならばということで、いくつかの条件を課していました。
その中のひとつが、「自分ではまず買わないほんを一冊買う」だったのです。
帯にもあるように、池澤さんの訳による日本国憲法入門書と書かれており、自分もいいおっさんなのだから、憲法のことも少しは知っておかなくては・・・といううしろめたさのようなものがあり、購入しています。
著書の構成としては
まえがき
池澤さんの訳による日本国憲法(つまりは現代語訳という感じかなと)
あとがき
日本国憲法(英文)
となっております。
読み終えた感想としては、一番読みやすくわかりやすい日本国憲法、というものでした。
池澤夏樹さん、これまで著書を読んだことがありませんでした。
今回初めてその文章を目にしましたが、何と「入ってくる」文章をお書きになられるのでしょうか。池澤さん訳の日本国憲法も秀逸なのですが、一番面白く、そして感動した部分はまえがきの【まえがき、あるいは「つまり、こういうことなんだ」】でした。この部分だけでもいいから、何度も読み返したいという気分になりました。
情報番組、ニュースなどで国会の模様が伝えられる中で、よく憲法〇条という話が出てきます。その内容は実はおぼろげでしか覚えていなかったことから、その条文をどのように受け止め、自分の言葉として発しているのだろうかと思うようになっていました。今回この本を読んで、この人の言うことは・・・ということにはなりませんが、自分自身が日本国憲法を少しでも理解するための大いなる援けになることは間違いありません。
支持政党が変わるかもしれないし、国際情勢をもっと深く見ていくかもしれない。
テレビでの解説番組を見ることも勉強になりますが、原点を見返すことでいろんな背景が見えてくるのかなと思いながら、読み進めた本でした。