つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

令和2年12月の読書感想文② 書くことについて[新版] スティーヴン・キング:著 田村義進:訳 小学館文庫

10月に砂川市のいわた書店で購入した本の2冊目はこちらです。

 

 

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書くことについて[新版] スティーヴン・キング:著 田村義進:訳 小学館文庫

砂川市のいわた書店にて自選し購入

 

 そのときのおはなし

maruyamabase.hatenablog.jp

 

 購入した際、スティーブン・キングさんというお名前にピンと来ず。

読んでいて、「はて・・・?」となり、ようやくどの人かを思い出す始末です 汗

 

さて本書は自伝となっており、巻末には著者が読んで紹介したいと思った本の紹介がされています。加えて今回購入したのが新版であるため、さらに80冊追加で本が紹介されているという状態になっています。

 

もともとの題名は「小説作法」だったそうで、読んでみると確かに「書くこと」についての試行錯誤やルールのようなものが見られます。ただ読み進めていきますと、書くことの純真な出会いから、苦しみを経て書くことの確立まで、これぞ海外文学だよなぁという表現で網羅されております。不思議と、書くことについて「なるほどなぁ」と思えるところが多数あり、それは何も小説に限らず、書くことすべての行為に対して当てはまるものだと感じました。

 

本書は400ページあり、かなり読みごたえがあります(巻末の書籍紹介含む)。

ベストセラー作家も1日にして成らず。昨今はセンスばかりがもてはやされておりますが、労苦を知らない人ほど不安なものはありません。

 

成功ばかり重ねている人を見ると、どうも不安でしょうがなくなります。

そして個人的な感覚ですが、信用が置けません。

古い時代の人間と言われればそれまでなのですが、人間は総じて痛みや苦しみなどの経験を経て進化するいきものと考えています。それを排除し、センスや才能だけで成功する人を見ていると、どうも「入ってこない」のです。だから成功ばかり口にしていてもなぁ・・・と思っています(自分は結局成功しませんでしたが)。

 

「書くこととは、ずばりテレパシーである」

 

この一文が衝撃的でした。

なんとなく、理解できるものがありました。

 

いち書き手として、そう思いました。

 

 

 

※スティーブン → スティーヴン へ訂正 (12/10)