つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

【詩】交錯するのはこの道で

地球にとっては小さな道だけど

 

その場で生きる人たちからするとそれはとても大きな道に思える

 

その道は毎日往来があって流れを生んでいる

 

去る人もいれば来る人もいる

 

この道はまさしく生きているのだと思う

 

 

 

きょう この道を通った人が去ることになった

 

慣れなかったであろうこの道を行き来するのは容易くなく

 

毎回何を思いながら進んできたのかと思う

 

しかしこの日ひとつの結実が見られた

 

その顔は晴れやかだった

 

人が去ることに対して他人はあれこれと気持ちを抱いてしまうけれど

 

その人の前途を祈るために

 

きょうだけはその道を使って送り出そうではないか

 

だってこの道が門出になるのだから

 

これほどうれしいことはないはずだから

 

 

 

 

きょう 長くこの道を使っていた人が去った日に

 

ほんの数日間だけれど この道に係る人たちがやってきた

 

様々な思いがその道に乗せられていく

 

その光景を眺めながら

 

キツネが悠々と横切っていった