選んだ場所と時間はその人にとっては特別なもので
ただ闇雲にスマホをいじってしまうこととは異なる
後者は夢遊病のようなものになってしまうが
前者は間違いなく自分の意思が関係している
世間がどのような環境であれど前に進みたいと願う人はいる
それは100年前も同じことで特に大きな変わりはない
実際に選んでみると過ぎてゆく時間は新幹線より速い
しかし経験したことは乗車時間よりも長くそして充実している
車窓から眺める景色もいいけれど
自分の手足を使って感じ取ることの巨大なことか
画面を通して知ることも素晴らしいが
心身を捧げて培うことには遠く及ばない
それを誰もが知っているはずなのに
遠くの匿名が発した言葉を真実と受け止めてしまいがちだ
生きている人は誰も死後のことは知らないのに
あたかも一度死んで来たような口ぶりで話す
冗談のようなことが実際にある
残念だけれど実際にある
それもまた 望んだ結果なんだけど
わたしたちがこの目で見るもの聞くもの触るもの
それがこの世界のすべてであってすべてではない
それはお金よりも宝石よりも
確かな輝きを放っている
目に見えない何かが
わたしの中で光り続ける