つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

令和3年4月の創作【短歌】

移る画は トンネル境に 進化する その道ひとつで 白のあるなし

 

先までも ずうっと続く レール道 巡航みたいに 吸い込まれてく

 

人はその 誰かに逢うかで 人変わる その笑顔も 沈んだ命も

 

アイス片手に左へ曲がったら そこはかつての彼女が新しいパートナーとアイスを食べていたベンチに出くわした 間違っても幸せそうだなんて言うものか

 

駐車場には いろんな車が停まっている 車から人生がほら ぽたぽたと漏れている

 

青い空 白い雲 広がる海に 少し冷たい風 そのどれもが愛おしいと思える春

 

生活に 確かにお金は必要だ だけどぼくは それ以外で幸せになってやる

 

もう4年 この場所に帰ってる もうそろそろ 地元と呼んでも

 

どうなれば 死んでも本望と言えるだろうか あなたとの時間が 時計の針が

 

牛は啼く 餌よ水よと 吼えて啼く 子よ子よと 泣いて啼く

 

今はまだ わからないだろうけれど 努力を捨てたら 楽は毒に