つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和3年5月の読書感想文③ 美しいからだよ 水沢なお:著 思潮社

これも雑誌内の記事に目が留まり、買い求めた一冊です。

なんだか気になりました。

 

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美しいからだよ 水沢なお:著 思潮社 個人蔵

第25回中原中也賞受賞作品

 

 

 

 

読んでみると、一瞬、詩ではなくて小説ではないかと思った。

演劇のようなテイストも含まれているようなのだが

どうにも自分には詩よりも現実味のあるストーリーが流れている。

こんな現実的な詩があるのだろうか。

だけど不思議に詩なんだ。あちこちに詩の粉がふりかけられている。

 

表現は独特で、それでいてなんだか事実的で

どうにもメルヘンには感じない

まるで団地の窓からのぞく先にあるリアリティを描いているみたい

それをどう翻訳するかはその詩人次第

とても面白い時代だ

 

ぼくにはまねごとしかできないけれど

詩じゃないように見える詩を書きたくなった

これは詩ですといって前に出せば

それは立派な詩になる

彼女のような詩にはなれないけれど

ぼくにふさわしい詩を書こう

 

 

以上、詩で感想を書いてみました。