つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和3年6月の読書感想文④ ぼくとがっこう 谷川俊太郎:文 はたこうしろう:絵 アリス館

谷川俊太郎さん文章の新しい絵本が出ていましたので、図書館にて借りてきました。

 

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ぼくとがっこう 谷川俊太郎:文 はたこうしろう:絵 アリス館

八雲町立図書館蔵

 

入学~卒業ではなく、登校から卒業までの流れを絵と文章で表現した絵本。

 

絵も文章もとても読みやすく、その一文を読み、絵を見ただけでも当時の感情がふわりと沸き起こります。

 

ああ、そんなこともあったな、あんなこともあったなと、一瞬にしてタイムスリップできます。今も昔も学校という「職場」としては大変なことに変わりはないのですが、そこに通わせてもらった身としては、とても大きな学びを得ることが出来たと確信しています。

 

というのもこの本を手に取ったきっかけが、北海道のテレビ番組で、コロナ禍におけるこどもたちを追った番組が放送されていたからです。学校に行きたくてもいくことができない子やいきたくない子など、現在は様々な背景と問題を抱えていますが、コロナという脅威はその問題をどのようにしていったのかがよくわかる内容でした。

 

学校に通うのはムダ、という見解(と行動)もあるようですが、それは人それぞれですし、その人がどのような環境と人に囲まれて生活しているかにもよりますので、それが正しいとは一概に言えないです。しかし学校(という仕組み)は、子どもを確実に成長させ、大人にしていくための道筋のように思います。その道筋を外れざるを得なかった、または外れることを選んだ人たちはその後をどう生きていくことになるのかを再確認する必要があります。もちろん、行っても行かなくても同じかもしれません。しかし、学びの機会の多くは学校に集まります。学校に通わない(この場合は教育を受けない)ということは、自然と学びの内容を(自分寄りに)フィルタリングしていることになるのではと感じています。

 

この絵本は、とても大きな共感を生む作品だと思います。

思い出を振り返ることが出来るのは、とても幸せなことだと感じました。