令和3年9月の読書感想文② 人質の朗読会 小川洋子:著 中公文庫
暑さが過ぎ去ってからほどなく、本のページを開くことが出来るようになりました。
今回読了したのは
砂川市「いわた書店」の一万円選書にて選書
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こちらの作品、かなり人気があったように思いましたが、何かと読もうとはしませんでした。なので今回初めて手に取ったとき、どのような物語になるのだろうと考えていました。
人質、というタイトルから、物語を綴るのはその人質であることがわかります。
では何故朗読をするのだろうという点については本書を参照してほしいのですが、なんとも奇妙な空間であり、不思議な作品に感じました。
文庫の裏表紙には「人生のささやかな一場面が蘇る」という文言があります。
自分で読んでいた感想としては、どことなく「走馬灯の一部」を魅せられてい気がしてなりませんでした。この人質は帰らない人たちとなってしまいましたが、この人たちを悼むための物語でもあるような気がしてなりませんでした。
映像化されたとしたら、どんな作品になるんだろうと考えたのですが、すでに映像化されているようです。
どういった視点で物語が綴られるのか、機会があれば観てみたいなと思いました。