つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

令和4年1月の読書感想文⑥ 東京バラード、それから 谷川俊太郎:著 幻戯書房

どうも東京と名の付くものには手が伸びてしまいます。

詩人・谷川俊太郎さんの、東京物語

 

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東京バラード、それから 谷川俊太郎:著 幻戯書房 個人蔵

 

どうにも東京には一種のあこがれを持ってしまいます。

そんなわけで、谷川さんから見た東京を読んでみることにしました。

 

本書は詩と写真を合わせたもので、巻末には出典が出ています。また、この本のための書下ろしも収録されています。

 

詩とは比較的短い文章でつづられていくものだと思いますが、本の厚みが物語を感じさせてくれます。その頁はタイムスリップへの入り口のようであり、どこかで見た記憶がある光景が文字を追うごとに瞬きます。

 

ぼくは昭和・平成・令和と生きていますが、現在のところ昭和がダントツに好きです。

メインに生きた時代は平成なのですが、昭和の時代感がなんとなくいいのです。重みのある写真と詩が、ひとつの歌謡曲となってささやいてくるようです。

 

悪い癖として、どうにも谷川さん以外の詩人の作品を読まない傾向にあります。

頑張って手に取ろうと思うのですが、谷川さんの詩を詠むたびに、その感性に感銘を受け、ぼく自身の平凡さに自信を喪失してしまうのです。