ドキっとする装丁に惹かれて読みました。
深緑野分(ふかみどりのわき):著 集英社 八雲町立図書館蔵
短編集なのですが、内容がかなりダーク。
ドラマにあるような展開のダークさです。
「実は自分が一番何も知らない」
そんな状況に直面した部分を読むと、視界が少しぐにゃりとしました。
ここに描かれている人間性は現実にもあり、その現実味が逆に鳥肌を誘います。
タイトルは「カミサマはそういない」。
この「そういない」は何を言わんとしているのか?
どういえばいいのか自分の中でまとまらないのですが、こういった部分をわたしたち人間は誰もが芽として持っているのだと確信しています。だからこそ、それぞれに込められた展開に膝から崩れ落ちてしまうのです。