コミックスだと思っていたら、立派な読み物でした。
深夜食堂の勝手口 堀井憲一郎:著 安倍夜郎:協力 小学館 個人蔵
堀井さんて誰?と思ったので調べてみたところ、
フリーライター・コラムニストとのことでした。
本書は堀井さんが「深夜食堂」で登場した料理についてのコラムを書かれています。
また、ドラマに出演した役者さんが、お気に入りの一品(作品外だが)を紹介するコーナーもあります。
食べ物について語るとき、時に饒舌になり、時に寡黙になります。
全20品+1品の内容ですが、料理に対する「思い」が綴られていて、それを読んでいくと、自分の中にあった「あの店のあの料理」がつい思い出されます。今では食べることが出来なくなったものもありますので、思い出のままになってしまっているのですが、記憶を呼び起こされるというのは何とも歯痒いです。反面、ここに紹介されている料理を読んで、不覚にもお腹が空きます。つまりはそういう本なのです。
深夜食堂の世界観が好きで、もし自分が飲食を仕事にするなら、こういったお店をやりたいナと考えてしまいます。商売になるかどうかはわからないけど、なんだかいいなと思わせてくれるのです。