つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

令和4年7月の読書感想文⑬ 司馬遼太郎からの手紙[上下] 週刊朝日編集部編 朝日文庫

これまで司馬遼太郎さんの著書に触れる機会は少なかったのですが、年齢を重ねていきますと、著書の重みがなんとなくわかる気がするようになってきました。今回は小説ではありませんが、目を通してみたいと思い購入しています。

 

司馬遼太郎からの手紙[上下] 週刊朝日編集部編 朝日文庫 個人蔵

 

 

司馬遼太郎さんが送られた手紙を元に、作家自身を探求する作品。

手紙の近くには当時執筆されていた数々の作品が佇んでおり、背景を彩っています。

上巻は「街道をゆく」から。下巻は「街道をゆく」のほかに「坂の上の雲」に関することまで、おそらくは幅広く網羅しているものと思われます。これまで「街道をゆく」を読んだことはないのですが、これで一気に興味が湧きました。日本国内だけではなく、海外にも足を運んでおられるので、下巻に収録されている台湾について、後日読んでみたいと思います。

 

ざっくりな印象で申し訳ないのですが、司馬さんは「哲学者」のように感じます。

「探求」することもあると思うのですが、考えている印象がこの本では強いです。

それは個人の立場から、例えば国のことや、友人などに対する想いの強さを表しているからかもしれません。こういった方が令和の時代にいらっしゃらないことは、ひどくもったいないと感じてしまいます。

 

 

ぼくは自分一人では何もできない人間ですが、司馬さんの作品にこれからも触れていき、考えるということの深さをつき進められたらいいなと思いました。