つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。

令和4年12月の読書感想文② 本屋の新井 新井見枝香(あらいみえか):著 講談社文庫

2022年9月末を以て閉店した、弘栄堂パセオにて購入した本のひとつです。

 

本屋の新井 新井見枝香(あらいみえか):著 講談社文庫 個人蔵

 

 

現役書店員さんによるエッセイで、特に個性的に感じます。

購入したときも、背表紙を見せるのではなく写真のような形で陳列されており、目を引いて手元に寄せていました。

 

内容は本屋の仕事に関してなのですが、昨今「バックヤード」側の仕事に特に興味を以て目を通すようになりました。わたしたちが触れている書店員さんは、店頭だけが仕事場ではなく、バックヤードも含まれています。その仕事ぶりを拝見していると、中々に忙しく、そして創造的(クリエイティブという表現ではなく)であります。

そこには「店づくり」といった、「土台」から積み上げていくことの色んなものが詰まっており、個人的にはすごく魅力的に感じます。そこから聞こえてくる声が、何とも暖かく感じるのです。

 

 

大型書店も好きですが、小さな書店、いわゆる本屋さんが好きです。

大小関係なくバックヤードは存在しますが、小さな本屋さんほどバックヤードと店頭が混在しているように感じます。そんなカオス(ではないけれど)な環境で、本をじっくり選ぶという行為を行うのが、どことなく好きなのです。

 

 

最近は大きな書店が閉店していると聞きます。本屋は少しずつその数を減らしているようです。

どんなに小さくてもいいから、本屋という文化はなくなってはならないと思っています。