2022年9月末を以て閉店した、弘栄堂パセオにて購入した本のひとつです。
本屋の新井 新井見枝香(あらいみえか):著 講談社文庫 個人蔵
現役書店員さんによるエッセイで、特に個性的に感じます。
購入したときも、背表紙を見せるのではなく写真のような形で陳列されており、目を引いて手元に寄せていました。
内容は本屋の仕事に関してなのですが、昨今「バックヤード」側の仕事に特に興味を以て目を通すようになりました。わたしたちが触れている書店員さんは、店頭だけが仕事場ではなく、バックヤードも含まれています。その仕事ぶりを拝見していると、中々に忙しく、そして創造的(クリエイティブという表現ではなく)であります。
そこには「店づくり」といった、「土台」から積み上げていくことの色んなものが詰まっており、個人的にはすごく魅力的に感じます。そこから聞こえてくる声が、何とも暖かく感じるのです。
大型書店も好きですが、小さな書店、いわゆる本屋さんが好きです。
大小関係なくバックヤードは存在しますが、小さな本屋さんほどバックヤードと店頭が混在しているように感じます。そんなカオス(ではないけれど)な環境で、本をじっくり選ぶという行為を行うのが、どことなく好きなのです。
最近は大きな書店が閉店していると聞きます。本屋は少しずつその数を減らしているようです。
どんなに小さくてもいいから、本屋という文化はなくなってはならないと思っています。