電気料金問題が長期化しそうです。
数か月に1度、または毎月値上がりしていた電気料金。
国の助成を受けてもそれをカバーすることが出来ず、各電力会社は値上げの申請を国に行ったという報道を目にしました。
北海道では一般向けの電力契約が、申請が通れば3割強の値上げとなります。
海外ではもっと悲惨であるようだとの報道も見受けられますが、日本もその状況に似てきています。生活用品や食品も次々に値上げしており、今後求められる賃上げが仮に実現したとしても、この値上げをカバーするほどにはならないのではと心配しています。
電気料金が値上がりするのは、電力を生むための「資材」コストが上昇しているためで、ロシア-ウクライナ紛争をはじめとした、様々な背景があります。あまり詳細な報道は目にしていませんが、自然エネルギーを資材とした発電も、電気料金値上げの歯止めとはなっていないようです。
新聞報道などではすでに資料として出ていましたが、原子力発電所を稼働させている地域の電力会社と、稼働させていない区域とでは、電気料金にかなりの差があるようです。原発という資材のあるなしでこうも大きく変わるのは皮肉です。東日本大震災のときにはあれほど恐怖を覚えた対象であるはずなのに、それの稼働を認めない代償が生活を圧迫するほどの電気料金です。これではもう、何が何だかわかりません。
原発を動かしてはダメだとする理想は、今も強く残っています。
しかし現実は多くの世帯が公共料金に押しつぶされそうになっています。
この綱引きが起こることを、果たして予測できていたでしょうか。
現代は通貨至上主義な部分があります。
表現は悪いですが、お金の多い少ないで、注がれる愛情にも差が出ます。
しかし現在は、お金ではない何かが台頭しそうな予感をはらんでいます。
この危機がどのような展開を迎えていくのか、堪えながら見守りたいと思います。