令和5年5月の読書感想文④ ヨーロッパ退屈日記 伊丹十三:著 新潮文庫
実は家人が「一万円選書」に当選しておりまして、選書された本を読ませてもらっています。
発刊年代としては、1970年代となり、今から45年以上も前となります。
そのころの外国の記録となっていて、昔の物語という印象を強く受けます。
伊丹さんは映画監督としてその名が知られており、よくテレビで放映されていたのを覚えていますが、この本は題名に退屈とあったからなのか、あまり面白味を感じるものではありませんでした。
しかしそんな本が現在でも刊行されているところを見ると、実はよくわかってはいないけれど、ツウな面白味が隠されているんだろうなというのが正直な感想です。外国の情報が少ない中での貴重な情報ではあるものの、刺激さに欠ける印象。エッセイの先駆け的位置であるとのことでしたが、昔はこんなんだったのかぁと思えればいいかなと思いました。
本の扉に、「この本を読んでニヤッと笑ったら、あなたは本格派で、しかもちょっと変なヒトです」という一文が添えられています。
これはどことなく試されている感がありますが、読んでいて笑う場面などないだろうと思いながら読んでいましたが、ただの1か所、思わずフフッと笑ってしまった箇所がありました。どうやらぼくはちょっと変な人のようです。