つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和5年10月の読書感想文⑪ エンデュアランス号漂流記 アーネスト・シャクルトン:著 木村義昌・谷口善也:訳 中公文庫

初の南極大陸横断を企てた、英国のシャクルトン隊長自らによる記録となります。

 

エンデュアランス号漂流記 アーネスト・シャクルトン:著

 木村義昌・谷口善也:訳 中公文庫 個人蔵

 

 

まずこの本はダイジェスト版となるようで、巻末の解説で原書について触れています。

原書はそうとうな厚さのため、ここでは要約というかたちにしたそうです。

 

まずこのお話は史実であるため、緊張した空気を感じ取ることが出来ます。

氷に船を打ち砕かれた探検隊一行が、何とか生き延びようと切磋琢磨し、無事に生還を果たす物語です。どうにも過去の史実には驚くことばかりで、現代で同じようなことが起きた場合、同じような奇跡をもたらすことができるだろうか?という素朴で純粋な問いが生まれます。この本には不撓不屈が刻まれています。そんな歴史の風を、本書を通して感じてもらえたらと思います。