八雲町へ向かう特急の車内で読んだ一冊。
尾崎放哉(おざきほうさい)全句集 村上護:編 ちくま文庫
「咳をしても一人」という句をどこかで聞き、目にしたような記憶があります。
しかしこの方の句だとはその時まるで知りませんでした。
尾崎放哉は自由律の俳人で知られております。
同時代に種田山頭火がおり、彼の句に触れていたとしたら、それは種田の影響があったからかと想像します。
本書は
大正13年~15年の遁世以降、
明治33年~大正3年の定型俳句、
大正4年~大正12年の自由律俳句と流れた俗世の時代(拾遺を含む)、
句稿や小品、随筆に書簡など多岐にわたります。
自由律の俳句はほんとうに自由で、定型俳句もどこか自由で。
尾崎の心境に近づけないまま読み終えてしまいましたが、今度はもう少しゆっくりと、彼の境地に触れたいと思います。
種田山頭火も、近いうちに手に取りたいですね。