つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和4年5月の読書感想文① 噺家の女房が語る落語案内帖 櫻庭由紀子:著 笠間書院

落語のあれこれを知るための入門書のひとつとして最近発行された本で、落語家のおかみさんが著者となっています。

 

 

噺家の女房が語る落語案内帖 櫻庭由紀子:著 笠間書院 個人蔵

 

帯にもあるとおり、著者は「三遊亭楽松」という落語家の女房。

失礼ではありますが、この噺家さんの名前は初めて聞きました。

 

しかし。

 

このおかみさんが書かれた本書は落語並みの面白さがあり、読者を落語の世界へずいずいずい~っと引き込んでいきます。まさしくその記述が噺そのものなのです。けっこう厚みがある本なのですが、かなり詳しくそして優しく、忘れちゃならない面白味をふんだんに振りかけた内容となっており、「寄席に行きたい!」といつの間にやら本気で考え、思ってしまうのです。これはもう魔法なのだと思います。

 

コロナ渦になってからはオンラインで落語を聞くことが出来るようになり、自宅で寄席に参加することが可能になりました。しかし寄席の本場である演芸場という存在もあり、平和な世の中になれば是非足を運びたいところです。

 

落語は奥が深いです。かんたんに語ることはできません。これを機会に「噺の沼」にハマってみるのも、一興かと思います。