昨日は「イエティトレッキングくらぶ」新年度1回目の登山になりました。
毎年度1回目の登山は「お試し」の意味合いもあり、トレッキングを楽しむことに焦点を当てています。
ぼくもNPO法人ねおす時代から不定期で参加しているのですが、大なり小なり色んな山があってほんとうに楽しいです。
今回登った山は「三菱山(みつびしやま)」。
標高480mほどとなっており、藻岩山より少し低い山ですが、初心者向けの登りやすい山となっていました。
中腹にあるリフトおりばから。
実はこの山の存在を札幌市民でありながら知りませんでした。
というのも、この山は盤渓(ばんけい)にあるのです。
盤渓はスキー場がありますので、そちらをご存じのかたも多いと思います。
スキーのリフトがあるのですが、その到着地が三菱山の中腹になっています。
札幌の円山バスターミナルからばんけいバスに乗り、登山口近くのバス停まで向かいます。
そしてこれも初めて知ったことですが、ばんけいバスは交通系ICカードでの決済は不可。運賃は現金のみでの支払いとなっていました。
今回はお試しということもあり、参加者(保護者含めて)が何と40人。スタッフがぼくを入れて5人なので、45人という大所帯です。こんな人数で登るのは、学校の授業以来でしょうか(汗)というくらいのボリュームでした。
はじまりの会(一部加工しています)
この会の流れですが、大まかなことを書いていきますと
駅などで集合(1回目)
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現地で集合(2回目)
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はじまりの会(自己紹介や準備体操、登山の目的や注意事項など)
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登山開始
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休憩をはさみつつ、頂上へ
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頂上到着
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広い場所で昼食及び休憩(遊びも入ります)
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下山
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登山口に到着
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クールダウン
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終わりの会
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解散(現地集合組)
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最初の集合場所もしくは解散場所まで移動
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という流れになり、スタッフは概ね30分前に集合してミーティング、受けいれの準備を行います(解散後は振り返りミーティングを行います)。
ここで各自の役割を認識し、行動を開始します。今回は40人越えとなったのでどうなるかと思いましたが、道がなだらかであったのと道が広かったことなどの要因があったため、スケジュール通りに進めることができました。
山登りでは単純に「安全に登山する」ことを学ぶだけではなく、自然のいきものの姿を
間近にみる絶好の機会なので、お花やキノコなど、興味深いものがごろごろと転がっています。これに気を取られてしまうとスケジュールが押してしまうのですが、大きなロスもなく、しかしまんべんなく道中を楽しみながら頂上までたどり着くことができまし
た。
芽吹き。
勾配のある雪が残った坂道。ここをこえると山頂はすぐそこ。
頂上は交替で記念写真。ぼくもここで写真を残したかったのですが、なんとここで
スマホを落とした(汗汗汗)
ことに初めて気がつきました。
道中写真を撮影しながら登山とこどもたちの様子を観察していたのですが、スマホで撮影した際、ポケットのジッパーを閉め忘れていたようです(血の気が引きました)。ただ直前までスマホを所持していたことははっきりしているので、捜索範囲はかなり狭い。だから
「焦るな・・・見つかる・・・見つかる・・・見つからなかったらそこいってあそこいって・・・(涙目)」
という状態になっていました。内心。
何食わぬ顔でリフト降り場まで戻り、そこで昼食。
腹が減っては戦は出来ぬと思ったので、腹ごしらえをしてから探そうと思っていたところ
「ケータイ落としたひと、いませんかー?」
「それぼくです!!!」(光速)
と、短時間で捜索(というか見つけてもらいました)終了。
その後いただいたお昼ごはん(お弁当)は、とっても美味しくいただきました(笑)
食事後こどもたちは残った雪で雪遊び。
大人たちはティータイム。
お弁当。しばらくぶりにミートボールを食べました。
ポテサラ(だけ)は自作(笑)
しばし休んだのちに、下山となります。
ちびっこ雪だるま。
下山時は、既に頂上に登ったこと、お昼やおやつを食べたことなどから、テンションがガタ落ちになるときがあります。しかし、登りと下りでどちらが大事かというとそれは
「下り」。ケガの危険性もアップするので、注意が必要です。
そんな心配もありましたが、松脂(マツヤニ)を採取して遊びながら歩いたり、途中でサンショウウオとカエルの卵を見つけて歓声が上がったりと、話題に事欠かない下山となりました。
雪解け水が溜まって出来た場所に、こんもりと卵を産んだ光景が。
いっぽうで、こどもたちの行動を見守る保護者のかたとしても、今回の登山はいい経験というよりは、いい交流になったようです。
というのも、急な山道というのがほとんどないので、何かひとつのことに気をとられることなく行動することが出来たのです。こどものけがなどの心配もさほどありませんでしたし、周りに何回も参加してくださっている保護者のかたもいましたので、最初は少人数が周りを気遣う光景であったものが、最後のほうではその輪が全体に広がり、とてもいい相互関係(たすけあい)が生まれていました。
かえるのたまご、んで・・・
かえるさんもいました。
保護者のかたとしては、こどものけがなどが心配です。
場合によっては、ペースメーカーにならないときもあります。
行程がタイトな山では難しいかもしれないのですが、今回については親子ともに楽しく(総合的に)登ることができたんじゃないかと見ています。
ただ、登山である以上、汚れます。場合によっては転びますし、ひっかいたりします。
だから多少の出血やら何かが刺さって痛いやら、いろいろ起こります。これはほぼ不可避です。でも、それのひとつひとつは「起こるべき大切なこと」として捉えたとき、さほど焦らなくなります。おとなが焦らないから、こどもも焦りません。なので冷静に「どうやって対処しようか」みたいな行動が起きます。
靴の中に石ころなどが入るのは想定内です。
指やてのひらにとげのようなものが刺さるのも想定内です。
何かに触れて手足を汚すのも、想定内です。
ある意味、山(登山)は学校(授業)のようなものかもしれません。
刺激的なことに包まれた空間は、太陽の光を純粋に受けては陽気を誘い、雲に隠れて風を吹かせば肌寒い初春をもたらしました。寒暖の差を感じる中で体調を崩さず、無事に終えることができたのはとてもよかったと思いました。
帰りのバスでは、だいたいこどもたちのスイッチが切れます(笑)
なので、短い道のりでも、ガッツリ寝ます。
これはもう、頑張った証拠と言えるのではないでしょうか。
そうしてバスターミナルに到着し、無事に解散となりました。
ぼくも少しですが、こどもたちと遊びましたし、食事もお茶も楽しみました。
まだまだ雪が残る春山登山でしたが、とてもいい経験となりました。
次回は5月末なので、問題なければまた登山ができます。
その前に、ニセコでの瞑想合宿が待っています。
そこで何を感じ、どこに入り、どこに出るのか、それもまた楽しみだと感じました。
きょうまでに読んだ本
もっとあの世に聞いた、この世の仕組み 雲 黒斎 サンマーク出版 (128)
仏教に学ぶお金との正しい付き合い方 禅とマネー 生田一舟 アスペクト (129)
島はぼくらと 辻村深月 講談社 (130)
村上海賊の娘 上下巻 和田竜 新潮社 ※2014年本屋大賞受賞作 (131.132)
おいしいおにぎりが作れるならば。 「暮しの手帖」での日々を綴ったエッセイ集 松浦弥太郎 集英社 (133)
祝婚歌 谷川俊太郎:編 ミッドナイト・プレス (134)
※5/1-5/3は不在のため、整理棚からひとつかみを掲載します。