以前所有していて手放した本ですが、今一度読みたくなって買い求めました。
コルトレーン ジャズの殉教者 藤岡靖洋:著 岩波新書 個人蔵
改めてジャズの本を読むようになったことと、コルトレーンの音源が発掘されてきていることもあり、再び目を通すことにしました。
こうして読んでみますと、その時には感じなかった、新たな発見があります。
そして、この時期だからこそ感じる、コルトレーンの為人があります。
表題に「殉教者」とありますが、現代における宗教面、スピリチュアル面における「殉教」とは、どのような状態を指すのだろうかという疑問を持ちつつ、ジャズというものを通して生きてきたジョン・コルトレーンには、ただ頭が下がる思いです。
本書は来日公演の際のインタビューを筆頭に、その生い立ちに迫っています。
彼は日本公演のインタビューの際「聖者になりたい」と語りました。
おそらく、現代に求められている聖者とは、大きく違うような気がしています。
その求め方が果たして良かったのか、それを確認することは不可能ですが、その求め方が魅力的であり、かつ驚異的であったことは言うまでもありません。
大半の作品は手放してしまいまいたが、改めて彼の作品を聴いていこうと思います。