日本のヤクザ映画が海外の「超」短篇名手の心に火をつけた。
Gangstar Fables(真夜中のギャングたち) バリー・ユアグロー:著 柴田元幸:訳
モンキーブックス 個人蔵
バリー・ユアグローは南アフリカ生まれ、アメリカ在住のショートショートを得意とする小説家だそうで、超短編小説を多数出版しているとのこと。
本書も超短編にそぐわない内容で、1話数ページで完結。
ヤクザ映画に影響を受けているからか、その世界独特の切なさや焦燥感などが伝わってきます。ギャングとヤクザはまた別のものという認識でいますが、ひとくくりにすると「そういった世界」になると思います。その世界がひとりの作家によって光が照らされるということは、実はよいことなのではないかと感じています。