つたわりとどけ。

日常と非日常のはざまから、伝え、届けたいことを個人で探求し、実践します。このたび不定期更新に切り替えました。

令和4年6月の読書感想文⑩ Gangstar Fables(真夜中のギャングたち) バリー・ユアグロー:著 柴田元幸:訳 モンキーブックス

日本のヤクザ映画が海外の「超」短篇名手の心に火をつけた。

 

Gangstar Fables(真夜中のギャングたち) バリー・ユアグロー:著 柴田元幸:訳

モンキーブックス 個人蔵

 

バリー・ユアグロー南アフリカ生まれ、アメリカ在住のショートショートを得意とする小説家だそうで、超短編小説を多数出版しているとのこと。

 

本書も超短編にそぐわない内容で、1話数ページで完結。

ヤクザ映画に影響を受けているからか、その世界独特の切なさや焦燥感などが伝わってきます。ギャングとヤクザはまた別のものという認識でいますが、ひとくくりにすると「そういった世界」になると思います。その世界がひとりの作家によって光が照らされるということは、実はよいことなのではないかと感じています。