昔と大きく変わらないのかもしれませんが、現代になって余計に「正しさ」を大きく主張する個人や団体が増えたように思います。
その背景にはいろんな分野での混乱があり、何が正解かがわからなくなってきたのではというのがあります。例として仕事ですが、公務員や会社員として勤め上げればよいのか、それとも独立すべきなのかといった具合。これに「誰でも短期間でサクッと稼げる」といった文句を宣伝に使い、情報商材と言われる実態のないもので売り上げを求める人たちも続出しています。
その他の分野では「政治」。そして「宗教」でしょうか。
政治はニュース等でも見る通り、与野党の攻防と言いますか、悪口の言い合いといいますか、とにかく「自分たちが正しい!」と言っているだけのパフォーマンスに終始している印象です。
宗教はこれまた難しく、おそらく解決するのは不可能です。どの宗教団体も「この教えを信じれば救われます(または成仏etc)」というのを打ち出し、その証明として経典や歴史、体験談などを持ち出します。宗教にはそれぞれのウィークポイントがあるはずなのですが、今となっては宗教は「幸せや成仏等を目指すためにはもう不要な存在」になりつつあります。
そして最近では新型コロナウイルス、そしてワクチンです。これも意見が分かれており、騒動ともいえる単位で正しさの主張が行われております。
このように、あちこちで「正しさ」が掲げられるようになってしまいました。
古来を見ても同じような環境はあったと思うのですが、現代のそれは異常に感じます。
こうなってしまえばもう群雄割拠で、勝った者が正しいという論理になってしまいそうな危うさがあります。そうなってはもう、正しさの意味や意義が崩壊します。わたしたちは、その恐れに目を向けようとしないまま、正しさを乱発しているのです。