ペンは剣よりも強しと過去の偉人は語ったが
その威力はここにきて大いなる殺傷能力を携えてきた
ひとひとりのペンであればさほどでもないが
今やそのペンは一気に何千にも何万にも増えていく
そうなるともう痛さどころではない
地獄のような苦しみが訪れるだけだ
しかし最も怖いのは
そのペンを扱っている人間が
ペンの本当の怖さを知らずに または理解しようとせずに
自分の言葉だけは正義だと 自分だけは正しいと 自分だけは悪くないと妄信し
ただひたすらに他者を責めること
意見であっても批判であってももはやそれは関係なく
ただ誰かに交じって石礫または鋭利な刃物を相手に向かって投げつける
感情に流されながらもそれに陶酔していることことが怖いのだ
それはもう病であり呪いであり
それこそ最悪へ進む道なのだ
わたしたちはわかっていない
わたしたちはわかろうとしない
世界は進化しているのに
わたしたちだけが退化しているということを